【ノーコードソリューションズ|AI Weekly vol.16】先週の重要AIニュース3本(資料作成が月32時間から4時間に ほか2本)
こんにちは。ノーコードソリューションズの仙入です。採用支援のトラコム社で、資料作成にかかる時間が月32時間から4時間になった事例が報告されました。同社は、社員がそれぞれAIに入力していた指示文を集めて、ほかの社員も使える共通のアプリにまとめています。ネットワンシステムズ社は9月から、自社の技術検証データや社内のQ&Aを使って提案資料を作るAIを、全社で使い始めました。さらに9月22日には、Anthropic社とOpenAI社が、前のモデルよりAPI料金の安い新モデルを同じ日に公開しています。1本目は、社員それぞれのAIの使い方を社内で共有した例です。2本目は、会社にたまった技術の情報をAIに渡した例です。3本目は、そうした仕組みを動かすときのAIの料金が下がった話です。
9月24日、生成AIの研修と開発を行うboom now社が、支援先であるトラコム社の成果を発表しました。トラコム社は、企業の採用を支援する会社です。ただ、リサーチや資料作成、定型的な確認作業に手間がかかり、仕事が特定の担当者に偏っていました。
2026年7月17日時点で確認した結果は、次のとおりです。資料作成は、月32時間から4時間に減った事例が報告されています。また、月次レポートの作成は月10時間から3時間、月次の締め処理は3日から1〜2日、マニュアル作成は2時間から10分になりました。
トラコム社は、社員がそれぞれAIに入力していた指示文を集めました。この指示文とは、「この議事録を3行で要約して」のように、AIに頼む内容を書いた文章です。そして、集めた指示文は共通のアプリとして使える形にしました。これによって、他の社員や業務でも使い回すことができます。また、入力したデータはAIの学習に使われない設定で運用しています。
ただし、32時間から4時間は、1つの事例として報告された数字です。共通のアプリを作ったから短くなった、とは発表に書かれていません。また、従業員数も、かけた費用も出ていません。そのため、御社で同じだけ減るとは限りません。
それでも1本目に選んだのは、1人の社員の使い方を、ほかの社員も使える形にしているからです。実際、弊社が研修のあとに受ける相談でも、「使いこなしている人はいるが、何をどう使っているかは誰も知らない」という話がよく出ます。指示文が本人のパソコンの中にしかなければ、その人が異動や退職をしたときに引き継がれません。そのため、始めるなら、1つの指示文を別の社員に試してもらうところからです。そして、同じように使えると分かってから、共通のアプリを作るかどうかを決めていけば大丈夫です。
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まずやること|代表・仙入から
部署のメンバーに、この1か月でAIを使って作業時間が減った例を1つずつ挙げてもらい、作業の内容と使った指示文を共有フォルダに保存しましょう! 社内でAIが広がるきっかけは、研修よりも、隣の席の人が実際に時間を減らした1例だと思っているので、集まった中から1つを選んで、別の社員にも試してもらいましょう!
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9月24日、ネットワンシステムズ社が、社内向けにスライドを自動で作るアプリ「SlideAgent」を自社で開発し、9月から全社で使い始めたと発表しました。
SlideAgentは、社員のPCに入れて使います。アプリがインターネット経由で大規模言語モデル(文章を理解して書くAI)を呼び出し、スライドを作ります。また、基盤にはDatabricks社のサービスを使い、セキュリティの確保には同社の「Unity Gateway」という機能を使っています。
特徴は、AIに渡す情報にあると思っています。SlideAgentは、ネットワンシステムズ社がためてきた情報を提案資料に反映します。その情報とは、製品の技術検証データ、技術担当者が社内で答えたQ&A、検証済みの製品の組み合わせです。一方で、社外のAIに送るのは、PCで抜き出したスライド作成に必要な情報だけです。つまり、参照したファイルと指示文は送りません。送った情報も、データを保持しない契約により、AIの提供元には残りません。
5月には、一般的な資料を作る機能だけに絞った版を、試験的に全社へ出しています。そのときの費用は月約40万円、作られたスライドは月約2万枚でした。これをもとに、ネットワンシステムズ社は、社員の作業が効率化した効果を月約3,000万円と試算しています。ただ、9月に始めた、社内の情報を反映する機能の効果は、まだ発表されていません。
ネットワンシステムズ社は、市販のスライド生成サービスも試していました。しかし、そこで困ったのが、機密情報の扱いと、PowerPointに書き出したときのレイアウト崩れです。そもそも、自社の技術や過去の提案を知らないAIに資料を作らせると、どの会社にも当てはまる内容になりがちです。もちろん、大企業以外の会社が、同じ仕組みをすぐに作る必要はありません。ただ、AIに見本として渡したい資料が社内のどこにあるかは、いまのうちに確かめられます。
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まずやること|代表・仙入から
過去1年の提案書や報告書、見積書から、同じ種類で今も内容が正しいものを5件選び、1つのフォルダにまとめましょう! AIに渡す見本は、数より中身の新しさで選ぶべきだと見ているので、少しでも古い資料は思い切って外しましょう!
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AI施策の費用対効果ランキングを受け取る
9月22日、Anthropic社がClaude Opus 5.5を公開しました。同じ日に、OpenAI社もGPT-6 SolとGPT-6 Lunaを公開しています。どちらも、前のモデルよりAPIの料金が下がりました。APIとは、会社のシステムからAIを呼び出すときの窓口です。つまり、社員がブラウザで使う月額プランの料金が、同じだけ下がったわけではありません。
Opus 5.5のAPI料金は、100万トークンあたり入力4ドル・出力20ドルです。前のOpus 5は5ドル・25ドルだったので、2割下がりました。ここで言うトークンとは、AIが文章を処理するときの単位です。Anthropic社は、1件の作業を終えるまでの費用がOpus 5より40%下がったとも発表しています。これは、単価が下がったうえに、1件で使うトークンも減るからです。ただし、この40%は、同社の試験で、既定の設定のまま典型的な作業をさせたときの数字です。
一方、GPT-6 SolのAPI料金は入力2ドル・出力10ドルで、前の世代のGPT-5.6 Solの販促価格から半額になりました。軽量のGPT-6 Lunaは、入力が0.20ドルから0.10ドルに、出力が1.20ドルから0.50ドルに下がっています。
今回の発表は、新しいモデルの料金が前のモデルより安いという話です。そのため、使うには、モデルの切り替えが要ります。切り替える前に、新しいモデルで同じ作業ができるかを確かめておく必要があります。また、性能の比較も、各社が選んだ試験と条件で出した数字です。つまり、どちらが業務に適しているかは、御社の作業で試さないと分かりません。
確認する方法はいたってシンプルで、いま使っている指示文で、同じ作業を新しいモデルにもさせます。そして、出てきた文章の質と、手直しにかかった時間を比べます。なお、Anthropic社は料金とは別に、Pro・Max・Teamなどのプランで5時間あたりの利用上限を引き上げました。SolとLunaは、ChatGPT WorkとCodexで、Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduの利用者が使えます。
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まずやること|代表・仙入から
1本目で集めた指示文から1つ選び、まずはClaude Opus 5.5で同じ作業をさせて、手直しにかかった時間を測りましょう! 月の費用を決めるのは料金表の単価より、人が手直しする時間だと感じているので、安いGPT-6 Solを試すのは、Opus 5.5で手直しがほとんど要らないと分かってからにしましょう!
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前号では、御社でいちばん人手と体力を使っている工程を伺いました。今号の3本は、社員の手元にあるAIの使い方と、社内の資料の話です。
そのうえで今週ひとつ選ぶなら、1本目です。指示文を共有フォルダに集めてください。なぜなら、3本目で手直しの時間を測るにも、元になる指示文が要るからです。
AIの料金は、これからも変わります。9月22日の1日だけで、2社が前より安い新モデルを出しました。それに対して、社内でうまくいった指示文は手元に残ります。そのため、モデルを乗り換えたときも、比べる材料になります。実際、弊社がご相談を受けるときも、「営業の2人が、商談メモの要約に使っています」とすぐ名前が出てくる会社は、正直、話が早いです。どのAIにするかを比べるのは、そのあとでいいと考えています。
ご自身が仕事でよく使っているAIの使い方を、ひとつ教えてください。議事録の要約、メールの下書き、見積書のたたき台など、一言で構いません。このメールにそのまま返信でお送りいただければ、次号の内容に反映します。
30分でご相談いただけます
初回30分の無料相談では、いま社内で使われている使い方を伺ったうえで、
最初に広げる1つと、そのために集めておく材料を一緒に決めます。
導入が決まっていない段階でも、ご担当者だけでもご相談いただけます。
弊社が何をどこまで手がけるのかは、サービス紹介資料にまとめています。
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