2困りごとと選び方
今の基幹システムを使い続けると、
何が起きるのか
弊社の開発事例とご相談で見てきたことです。
- 作った人が社内にいない
- 受注データの変換ソフトは、作成者の退職でパスワードが分からなくなりました。取引先がデータの形式を変えると、受注を取り込めません。
- 注文がFAXと紙のまま
- 品番や数量を1件ずつ手で入力します。処理の速さが担当者の慣れに左右され、繁忙期は入力が追いつきません。
- 部門ごとにExcelが分かれている
- 原材料に不具合の疑いが出ると、どのロットに使い、どこへ出荷したかを手作業でたどります。半日かかることもありました。
- パッケージの追加費用が膨らむ
- 標準機能で大半は足りるのに、残った独自要件のカスタマイズ費用が本体を上回ることがあります。
担当者の退職や取引先のデータ形式の変更で、急に改修が必要になることがあります。余裕のあるうちに替える範囲を決めておけば、一部ずつ切り替える計画も立てられます。
パッケージ、クラウドERP、個別開発は、
どう選び分けるのか
まず、今の業務を製品の標準機能でどこまで扱えるかを確かめます。弊社が担当するのは個別開発ですが、業界の標準に近い業務ならパッケージやクラウドERPのほうが合います。
- パッケージ導入
- 業務が業界標準に近い会社に向きます。導入は数か月から1年で、初期費用が大きくなります。業務を製品に合わせるのが前提で、合わない部分のカスタマイズ費用は膨らみがちです。
- クラウドERP
- 拠点が分かれている会社や、まず小さく始めたい会社に向きます。導入は数週間から数か月で、費用は月額が中心です。細かい要件には届かないことがあります。
- 個別開発(フルスクラッチ)
- 独自の工程や商習慣がある会社に向きます。弊社の場合、要件定義を含めて半年から1年で完成します。費用は作る範囲で変わります。製品を業務に合わせられる反面、作り込みすぎると保守が重くなります。
パッケージの見積もりが想定を超えたときは、残った独自要件をどこまで諦められるかが判断の分かれ目になります。基本の考え方は「基幹システムとは」、外注先の比べ方は「基幹システム開発の外注先を比べる」で解説しています。
替える範囲と順番は、会社ごとに決められます
- 受注の入口だけ
- 今の基幹システムは残し、FAXや紙の注文書を読み取って、取り込める形式に変換する仕組みを作ります。効果を早く確かめられます。
- 段階的に
- 受注、在庫、生産を業務ごとに切り替えます。業務を一度に止められない場合に選ぶ方法です。
- 全面
- 部門ごとに分かれたExcelと個別のシステムを1つにまとめます。保守の期限が迫っている、担当者が社内にいないといった事情で、部分的に直しても限界がある場合の選択肢です。
3開発事例
実際に作ったもの
- 01食品製造業部門ごとのExcelと個別のシステムを、生産管理の一画面にまとめた生産管理の統合
- 02食品製造業作成者が退職して直せなくなった受注データの変換ソフトを、作り直した受注の入口
- 03製造・卸売・小売FAXと紙の注文書を読み取り、基幹システムへ渡す仕組みを作った開発 約3か月
01の事例では、受注・生産計画・在庫・品質・設備保全を一画面で管理し、ロット番号から原材料、製造日、担当ラインまでたどれるようにしました。02の事例では、切り替えたあと、作業時間が短くなったという評価が現場から届いています(2026年9月、窓口のご担当者を通じて)。03の事例では受注書専用の読み取りモデルを作り、担当者は全件の目視から、確信度の低い項目の確認へ移りました。
弊社に頼むと、何が違うのか
要件定義のあとの開発は、基本的に弊社が担います
お客様に時間をいただくのは、主に要件定義の1〜2か月です。業務の流れを一緒に確かめて要件を決めたら、それ以降は基本的に弊社がフルスクラッチで開発します。全体で半年から1年で完成します。
文書と手順を残し、担当者が替わっても引き継げるようにします
作りながら運用と開発の手順を残し、社内へ引き継ぎます。工程ごとに残す文書(要件定義書、データベース設計書、テスト仕様書、セキュリティチェックシート)の記入例は、資料「AIネイティブな基幹システムへの刷新」で紹介しています。
AIをあとからつなげる形で作れます
基幹システムのデータをClaudeやChatGPTとつなげば、「粗利率が悪化している案件を教えて」と質問できます。つなぐときは、閲覧権限で答えを絞れるか、在庫や単価を書き換える操作に人の確認を挟めるかを確かめます。今すぐAIを使わない場合も、データの持ち方は開発の段階で相談できます。
開発も研修も担当する代表の2人に、
インフラとRAGの専門エンジニアが加わります。




4データの移行
仕様書がなくても、今のシステムから移せるか
仕様書がなくても、実際のデータから今の処理を調べ、移せるかを開発の前に検証します。受注データの変換ソフトを作り直した事例では、仕様書も作成者も残っていませんでした。変換前と変換後のデータを比べて元の処理をたどり、取引先22ファイルすべてを変換できることを確かめてから開発しています。切り替え方は、業務と止められる時間によって変えます。主な選択肢は次の3つです。
- 一括で切り替える
- 決めた日に新しいシステムへ移します。業務の範囲が狭く、短い時間なら止められる場合に向きます。
- 業務ごとに切り替える
- 受注から在庫へ、のように順に移します。問題が出ても影響を一部に抑えられる一方、切り替えの途中は新旧をつなぐ処理が要ります。
- 新旧を並べて動かす
- 同じデータを両方に流し、結果が合うことを確かめてから移します。請求や原価など、数字のずれが許されない業務に向きます。その間、現場の手間は増えます。
移す前には、取引先や品目のマスタの重複と表記のゆれを整理する必要があります。後回しにすると、移したあとに数字が合わない原因を追いにくくなります。作業の分担は要件定義で決めます。AIとつなぐときのデータの扱いは「AIセキュリティ・ガバナンス支援」で説明しています。
5進め方と費用
依頼してから使い始めるまで、どう進むか
- 01ヒアリングと棚卸し
今のシステムと業務の流れを伺い、替える範囲を一緒に決めます。
- 02要件定義
1〜2か月かけて、業務の流れと必要な機能を一緒に決めます。この期間は、お客様にもご対応いただきます。
- 要件が決まってから03開発とデータの移行
基本的に弊社がフルスクラッチで開発し、データを整理して、決めた方法で切り替えます。ここまで全体で半年から1年です。
- 04運用と伴走支援
完成後も伴走支援を続けられます。社内へ引き継いで運用することもできます。
引き継ぐもの運用の手順と、開発の手順
費用はどう決まるか
費用は、次の条件を伺ってから個別にお見積もりします。機能の数より、今の業務のどこを変えずに残すかで大きく変わります。
見積もりを左右する条件
- 替える範囲受注の入口だけか、業務ごとか、全面か
- 残す業務のやり方帳票の形や承認の順番を今のまま再現するほど、手間が増えます
- 今のシステムの資料とデータ仕様書の有無、移すデータの量、マスタの状態
- つなぐシステム会計ソフトや取引先のEDIとの連携があるかどうか
他社の見積書をお持ちであれば、30分の無料相談の中で、見ながら気になる点をお伝えします。補助金を使う場合は、対象になる費用の範囲から一緒に確認します。
6ご質問
検討中の方からのご質問
- Q. 今のシステムの仕様書がなく、作った人も社内にいません。頼めますか。
- A. 頼めます。受注データの変換ソフトを作り直した事例では、作成者が退職し、パスワードが分からずソースを見られず、仕様書もありませんでした。変換前と変換後のデータから元の処理をたどり、取引先22ファイルすべてを変換できることを確かめてから開発しました。
- Q. パッケージを勧められています。個別開発のほうがよいのでしょうか。
- A. 業務が業界の標準的なやり方に近いなら、パッケージのほうが合います。独自の工程や商習慣が多く、カスタマイズの見積もりが想定を超えている場合に、個別開発を比べる価値があります。
- Q. 全部を入れ替えず、一部から始められますか。
- A. 始められます。受注の入力など一部の業務だけを作り、今の基幹システムへデータを渡す形があります。先に一部を動かし、結果を見てから範囲を広げる進め方も選べます。
- Q. 今のシステムの保守期限が決まっています。間に合いますか。
- A. 全体で半年から1年かかるので、期限から逆算して替える範囲と切り替えの順番を決めます。今のシステムからデータを取り出せるかは要件定義で確かめ、期限に対して範囲が広すぎる場合は、止まると困る業務から移す形をご提案します。
- Q. 現場の負担はどのくらい増えますか。
- A. ご対応いただくのは、主に要件定義の1〜2か月です。それ以降の開発は基本的に弊社が担います。切り替えの前後は、データの確認と操作の練習に現場の時間をいただきます。紙の記録とシステムの二重入力が残らないよう、入力の順番と残す帳票は要件定義で確かめます。
- Q. Excelで管理している業務も移せますか。
- A. 移せます。食品製造業の事例では、部門ごとに分かれていたExcelと個別のシステムを一画面にまとめました。移す前に、同じ数字を何度も入力している箇所と、残したい帳票を確かめます。
- Q. 会計ソフトは今のままでもよいですか。
- A. 会計ソフトを残し、受注や購買のデータと番号でつなぐ形も選べます。案件番号の付け方を統一し、売上と費用をその番号に紐づけて集計すれば、案件ごとの採算を追えます。
- Q. 要件定義のあとで、開発を依頼しないこともできますか。
- A. できます。弊社としては開発まで続けて進めることをおすすめしますが、要件定義のあとで止めることもできます。その場合も、要件定義までの費用は発生します。
- Q. 開発にはどのくらいかかりますか。
- A. 要件定義の1〜2か月を含めて、全体で半年から1年で完成します。対象を絞れば短くなり、受注書の読み取りと基幹システムへの連携を作った事例は約3か月でした。
- Q. 完成したあとの改修や保守も頼めますか。
- A. 頼めます。完成後も伴走支援を続けられます。手順を引き継いで社内で進めることもできます。社内で担う人を置けない場合は、保守だけを弊社が請けます。
- Q. 完成したシステムとデータは、誰のものになりますか。
- A. お客様のものになります。伴走支援をお受けしている間は、支援のために弊社もデータを読み取れる状態になります。
- Q. 他社の見積もりを見てもらえますか。
- A. 30分の無料相談の中で、見積書を見ながら気になる点をお伝えします。金額の妥当性の判定や、書面でのご報告は行っていません。見積書が社外秘の場合は、秘密保持契約を先に結ぶこともできます。
- Q. 京都以外の会社でも頼めますか。
- A. 頼めます。打ち合わせはオンライン(Zoom/Google Meet)でも受けており、秘密保持契約を先に結ぶこともできます。
ご相談と資料
どこから替えるか決まる前から、ご相談いただけます
30分の無料相談で、今お使いのシステムと困っている業務を伺い、替える範囲の候補を一緒に整理します。他社の見積書をお持ちであれば、一緒に見ながらお話しします。
ご相談はオンライン(Zoom/Google Meet)でもお受けします。秘密保持契約を先に結ぶこともできます。AI開発全体についてはAI受託開発もご覧ください。






