バイブコーディングのセキュリティリスクとは?12個のアプリで脆弱性を検証

はじめに:AIで作った社内アプリは、そのまま使って安全か
社内の案件管理や日報を、AIで作っていないでしょうか。エンジニアでない経営者が、Claude Codeで1か月に社内アプリを13本作ったという事例もあります(@DIME、2026年8月3日)。コードを書かずに、AIに言葉で指示してアプリを作る流れはバイブコーディングと呼ばれ、ここ最近急速に広がっています。
一方で、セキュリティ面で不安になる調査結果もあります。2026年に公開された研究では、バイブコーディングで作られた公開アプリ200件のうち182件で脆弱性が見つかりました(後述のVibe-Coding調査)。この数字を見ると、AIで作ったアプリをそのまま使っていると、問題が起きそうで心配になります。
そこで、今回はClaude Codeで社内向けの案件管理アプリを実際に作り、脆弱性を確認しました。プロンプト(AIへの指示文)を変えて12個作り、アプリの脆弱性に関する確認するべき16項目を1つずつ試しています。その結果、作成したアプリで、16項目のうち1項目(12個のアプリのうち2個)にセキュリティ上の弱点がありました。 その弱点とは、ログイン回数の制限でした。大抵の場合、AIはプロンプト内で定義していないセキュリティ上の対策も行っていますが、完璧な対策とは言えません。この記事では、社内でAIを使ってアプリを作るときに自分で確かめるべきことをまとめます。
1. バイブコーディングに潜むセキュリティリスク
バイブコーディングとは、利用者がコードを自分で読み書きする代わりに、AIに自然言語で指示してアプリを作る開発手法です。手早く作れる反面、できたコードの中身を人が見ないまま使うと、問題が起きても気づけません。
1-1. 代表的な脆弱性と情報漏洩のリスク
2026年のVibe-Coding調査(Deng ほか、後述)は、公開アプリ200個を調べ、182個(91.0%)で脆弱性を見つけました。調査した200個のアプリ全体で、脆弱性は合わせて1,186件見つかりました(1つのアプリから複数見つかることもあるからです)。多かったのは次の3種類です。
| 種類 | 見つかったアプリの割合(200個中) | 内容 |
|---|---|---|
| アクセス制御の不備 | 64.0% | ログインした人なら、他人のデータまで見られる・直せる。一般社員が管理者の画面を使える |
| インジェクション | 54.0% | 入力欄に細工した文字を入れると、データベースを操作されたり、他人の画面で勝手にプログラムが動く |
| 認証の不備 | 51.5% | ログインした本人かどうかの確認や、ログイン状態の確認が欠けている |
これらの脆弱性は、問題が起きたときに非常に深刻になります。例えば、アクセス制御の不備があれば、ある営業担当が、ほかの担当の顧客名や商談金額を全部見られますし、一般社員が管理者の画面を開けば、原価や利益率、全社の売上まで見えてしまいます。認証の不備で、パスワードがそのまま保存されていれば、アプリのデータが一度外部に漏れただけで、使い回されている別のサービスのパスワードまで一緒に危険にさらされるのです。ログインの回数に制限がなければ、時間をかけて総当たりでパスワードを当てられます。どれも、顧客の個人情報と売上を扱うアプリでは、絶対に起こってはいけません。
1-2. AIが生成したコードでも脆弱性が発生する理由
Vibe-Coding調査は、脆弱性が入り込む原因を8つに分類して、整理しています。たとえば、次のようなものです。
- UI/UXを優先して、仮の鍵や権限の仕組みをそのまま本番にも適用してしまう
- エラーが出たときに、原因を直さず、安全の仕組みのほうを外して消してしまう
など、、、
なかには、プロンプト自体が危ない例もあります。指示ファイル(CLAUDE.md)に「APIキーをコードに書き込み、簡単な暗号でずらして隠せ」と指示したアプリでは、AIはその通りに実装していました。AIは渡したルールに従うので、ルールを渡すなら指示ファイルの中身も確かめる必要があります。
この8つの分類で最も多いのが、利用者が指示しなかった安全策を省いてしまう型です。パスワードをハッシュにして保存する、サーバー側で権限を確かめる、といった、プロンプトに書かれていなくても必要な対策が抜けます。
1-3. 既存研究で報告されている問題:BaxBenchの報告
ここまでは1つの調査の話ですが、「動くこと」と「安全なこと」が別だという点は、ほかの研究でも裏づけられています。AIでサーバー側のプログラムを作って安全性を測ったBaxBench(Vero ほか、後述)では、機能が正しく動いたプログラムの約半分で、攻撃が通りました。正しく動くからといって、中身まで安全とは限らないということです。
2. Claude Codeで作成した12個のアプリをセキュリティ検証
この章でやることは3つです。
- Claude Codeで、同じ社内アプリをプロンプトを変えて12個作る
- できた12個を1つずつ動かし、脆弱性に関する確認するべき16項目を同じ手順で試す
- どのプロンプトだと、どの脆弱性が残るかを検証する
題材は、営業が顧客と案件を登録し、管理者が全ての案件と月別の売上を見る案件管理アプリです。実際に、営業の商談でも「見積や案件の管理をAIで自作したい」という相談が多く、現場に近い題材です。
結論としては、12個のアプリで、脆弱性16項目のうち検出されたのは1項目だけでした。ほかの項目は、今回の検査ではどのアプリでも検出されませんでした(SQLインジェクションは、SQLを使う4個に実際に試して問題なし、残り8個はSQLを使わず該当なしです。内訳は2-3で説明します)。

2-1. 4種類のプロンプトと検証条件
アプリは、検証用とは切り離して立ち上げたClaude Codeで作りました。会話の履歴や個人の設定を読み込まない状態で、空のフォルダに作っています。モデルはClaude Sonnet 5.5で、実行したコマンドは付録6-1に、全文を載せています。
プロンプトだけを変えて、ほかの条件はそろえました。プロンプトは次の4通りで、それぞれ3個ずつ(1個だけでは、たまたまの出来かプロンプトの傾向か分からないため)、合わせて12個を作りました。
- A 短く頼む:社員がふだんチャットで頼むような、短いプロンプト。
- B 技術的に詳しく頼む:使うライブラリやデータの持ち方まで指定した、仕様書のようなプロンプト。
- C 本番用と伝える:Aに「社内で本番運用する」と2文だけ足したプロンプト。
- D 守るルールを渡す:Aと同じプロンプトに、守るべきセキュリティのルールを書いた指示ファイル(
CLAUDE.md)を添える。
4つのプロンプトの全文は、付録6-2に載せています。A〜Cは、参考研究が調べたプロンプト(短いプロンプト、技術的に詳しいプロンプト、本番用と伝えるプロンプト)に対応させました。Dは、Aと同じプロンプトに、守るべきセキュリティのルールを書いたファイル(CLAUDE.md)を添えたものです。
セキュリティの手順をまとめたファイル(スキル)をAIに渡すと、特定の脆弱性の再発が25.7%から11.9%に減り、Cのように本番用と伝えると減った一方、Bのように技術的に詳しく書くと逆に増える、という研究(後述のVibe-Coding調査の再現実験)が報告されています。ただし、この研究はClaudeではなく別のモデルを使い、すでにあるコードに機能を1つ足して、特定の1か所の脆弱性が再び出るかを見たものです。ゼロから作って16項目を検証する今回とは条件が違うため、数字をそのまま並べて比べることはできませんが、今回は、同じ傾向が別の条件でも見られるかという目安として参照します。
公平に比べるため、プロンプト以外の条件はそろえました。モデルはすべてClaude Sonnet 5.5で固定し、アプリの機能(営業・管理者・案件・売上)も同じにしています。起動の仕方も、どのアプリも同じコマンドで立ち上がるようにそろえました。そのうえで、同じアプリをプロンプトごとに3個ずつ作り、同じプロンプトの中でのばらつきも見られるようにしています。
2-2. 16項目の脆弱性チェック方法
作成した12個のアプリは、同じ方法で脆弱性16項目を検査しました。検査のスクリプトは付録6-3にあります。判定は、リクエストが通ったかや、保存データ・コードの中身を自動で調べて決めています。
16項目は、1章で挙げた脆弱性の種類に沿って用意しました。主なものを挙げます。
- ログインせずにデータが見える、一般社員が管理者の機能を使える(アクセス制御)
- SQLインジェクション、入力したプログラムが他人の画面で動くXSS(インジェクション)
- パスワードがそのまま保存されている、ログイン失敗の回数に制限がない、弱いパスワードが通る(認証)
- 外部サイトからの書き込みを防ぐCSRF対策が働かない、案件の持ち主を他人に付け替えられる、エラーで内部の情報が漏れる(作りの細かい不備)
もし検査スクリプトの作りが甘ければ、脆弱性があっても見逃し、本当は危ないのに安全に見えてしまいます。
そこで、わざと穴だらけのサンプルを1つ用意しました。ログインなしでデータが見える、他人の案件が見える、パスワードを平文で保存する、ログイン回数の制限がない、秘密の値をコードに書き込む、入力した文字がそのまま画面で動く、といった脆弱性を、1つずつ意図的に仕込んだものです。このサンプルに同じ検査を当てたところ、該当する15項目すべてで脆弱性ありと検知できました。検査が正常に働いていることは、これで確かめられます。ただし、穴だらけのサンプルは1つだけで、穴の作り方も1通りです。12個のアプリでほぼ穴が出なかったのは、この検査で見つかる形の穴がなかったという意味で、穴がないことの証明ではありません。
2-3. 検証結果と判明した問題
実際に作成してみると、プロンプトによって、できたアプリの作り込みにはっきりと差が出ました。Aは、外部のライブラリを使わないNode.jsだけの小さなアプリで、ファイル数は5個から9個ほど。Bは、指定したとおりExpressとSQLiteを使い、ファイル数は17個前後と最も多くなりました。Cは、本番用と伝えたためか、自動テストまで付いて作業の手数が最も多く、1個あたり8分から11分。Dは、Aに近い小ぶりな作りのまま、渡したルールに沿って安全策を入れていました。
16項目の検査を12個のアプリに当てた結果、脆弱性が見つかったのはログイン失敗の回数に制限がないという1項目だけでした。しかも12個のうち2個です。
この2個は、どちらもプロンプトBで作ったアプリでした。パスワードを何度間違えても、しばらくログインできなくなる仕組みがなく、総当たりでパスワードを試せる状態でした。
ほかの項目は、今回の検査では12個のどのアプリでも検出されていません。具体的に見ると、ある営業担当のアカウントで、ほかの担当の案件を開こうとしても、権限がないとして拒否されます。一般社員のアカウントで管理者の売上画面や社員の追加を試しても、通りません。ログインしていない状態で案件の一覧を取りに行っても、データは返ってきませんでした。
パスワードはすべてハッシュ化して保存されており、保存ファイルを探してもそのままの文字列は見つかりません。外部サイトを装って送った書き込みも、すべて拒否されます。案件の登録時に、担当者を他の人にしようとしてもできませんでした。
16項目のうちSQLインジェクションは、SQLを使う4個(B1・B2・B3・C3)に、ログインのメール欄と一覧の絞り込みへ実際に細工した文字(' OR '1'='1 など)を送って試しましたが、どれも通りませんでした。残りの8個はSQLを使っていない(JSONファイルに保存)ので、該当なしです。したがって、穴が出たのは1項目(項目7)だけで、SQLインジェクションを含むほかの項目は、今回の検査では検出されませんでした。

今回の条件では、典型的な脆弱性はほとんど検出されませんでした。
PS.
唯一見つかった脆弱性がプロンプトに書いていない対策の中で起きたことです。「営業は自分の案件だけ」というアクセス制御は、プロンプトの中ではっきり指示したので、12個とも守られました。一方、ログイン回数の制限をプロンプトに書いたのは、プロンプトDのルールだけです。書いていないA・B・Cの9個のうち、7個はAIが入れていましたが、2個では抜けていました。CSRF対策のように、どのプロンプトでも書いていないのに12個とも入っていた対策もあります。プロンプトに書かなくても、多くのセキュリティ対策はAIが自分で入れます。ただし、どの対策が入るかは、作るアプリによってまちまちです。1章で触れた、利用者が指示しなかった安全策を省くことは、この問題に該当します。
なお、Claude Codeを会社で安全に運用する進め方については、セキュリティを考慮したClaude Codeの企業運用に正解を出してみるでも解説しています。

3. バイブコーディングで実践すべきセキュリティ対策
3-1. Claude Codeで脆弱性を検出・修正する
残っている脆弱性が1項目とはいえ、見つかった以上は直したいところです。そこで、ログイン回数の制限が抜けていた2個(B1とB3)を、それぞれ別のClaude Codeで直しました。すでに動いているアプリに、顧客のデータが入ったまま修正する、という現場に近い場面を想定しています。
特に難しいプロンプトではなく、アプリのコードを読み、セキュリティ上の問題を洗い出して直してください、と伝えただけです。結果として、どちらのClaude Codeも、ログイン回数の制限がないことを自分で見つけ、一定回数失敗するとしばらくログインできなくする仕組みを追加しました。
3-2. 修正後の再検証と人によるレビュー
この二つを、もう一度16項目で検証したところ、2個ともログイン回数の制限の脆弱性は塞がり、ほかの項目も含めて、今回の検査では穴が検出されなくなりました。


この修正方法は、参考研究の知見とも合っています。その研究(後述のTony ほか)では、AIが書いたコードを、別の手順で見直してから修正すると、脆弱性が大きく減ると報告されています(GPT-4を使った実験で、静的解析ツールが数えた1行あたりの弱点が77.55%減少。コードが長くなった分も含むため、件数では約65%減)。一方で、同じプロンプトに「見直して」と一言足すだけでは、効果はほとんどなかったという調査結果もあります(Vibe-Coding調査の再現実験)。それぞれの研究と調査では、点検方法が、別のプロンプトにするかどうかと、セキュリティに絞るかどうかの両方で違います。今回の3章も、セキュリティに絞って別のプロンプトとして頼みました。AIで直すなら、プロンプトのついでに一言添えるのではなく、セキュリティの点検として改めて頼むほうがよいと考えられます。
ここまでをまとめると、社内でAIでアプリを作るときの要点は3つです。
- 守ってほしいことは、はっきり指示する。「営業は自分の案件だけ」のように具体的に書けば、12個ともその通りに作られました。
- 指示しなかった安全策は、多くは入っても抜けることがあると知っておく。今回はログイン回数の制限が、プロンプトに書かずに作成したアプリ9個のうち2個で抜けました。守るべき項目をあらかじめルールとして渡しておけば、少なくとも書き忘れはなくなります。
- できたものは、人が確認するか、もう一度AIでチェックする。
この点検は、エンジニアでなくてもある程度は可能です。できたアプリのフォルダをAIに渡して、セキュリティの問題がないか洗い出して直して、と伝えるだけで済みます。ただし、AIが問題なしと答えても、それだけを信じるのは危険です。今回の検証でも、AIで点検すれば問題は修正できただけで、AIが何を見落としているかは、しっかり確認しないと分かりません。実際、脆弱性がはっきりしたアプリ2個は、どちらも技術的に詳しいプロンプト(B)で作ったアプリでした。詳しく指示するほど安全になるとは限らない、という参考研究の報告とも重なります。顧客の個人情報や売上のような重要なデータを扱うアプリは、公開する前に、詳しい人に一度見てもらうか、専門家によるチェックを入れるのが安全です。社内で誰が確認するかを決めておくことも、作る前に考えておきたい点です。
4. AI生成アプリを本番運用する前のチェックリスト
社内でAIを使ってアプリを作るとき、自社で始められるかの判断材料として使ってください。
- 守ってほしいアクセス制御(誰が何を見られるか)を、プロンプトの中で具体的に指示したか
- ログイン失敗の回数制限など、指示し忘れがちな対策を、ルールに書いて最初に渡したか
- できたアプリを人が確認するか、AIにセキュリティのチェックとして改めて依頼し、修正する工程を入れたか
- 顧客の個人情報や売上など、扱うデータの重要度に見合った確認をしたか
- 公開する前に、ログインしていない人にデータが見えないかを実際に試したか
5. まとめ|安全性は生成後の検証まで含めて判断する
- バイブコーディングで作られた公開アプリの91.0%に脆弱性があったという2026年の調査を受けて、Claude Codeで社内の案件管理アプリをプロンプトを変えて12個作り、脆弱性に関する確認するべき16項目を検証した。
- 結果、脆弱性が見つかったのは「ログイン失敗の回数に制限がない」という1項目だけで、作成したアプリの12個のうち2個だった。SQLインジェクションは該当なし、他の項目は今回の検査では検出されなかった。
- 唯一の脆弱性は、プロンプトに書いていない対策の中で起きた。はっきり指示したアクセス制御は12個とも守られた。対策をプロンプトに書かずに作成したアプリ9個のうち7個はAIが自分で入れたが、2個では抜けた。AIはプロンプトに書かなかった対策も多くは入れるが、確実ではない。守るべき項目はルールとして渡しておく。
- 検査スクリプトは、わざと穴だらけにしたサンプルで脆弱性を検知できることを確かめたうえで使ったが、本番の12個ではほとんど出なかった。見つかった弱点(2個)は、AIに「問題を洗い出して直して」と頼むと2個とも塞がり、同じ16項目で再検査しても検出されなくなった。
- ただし、典型的な16項目を機械的に当てたもので、人が行う深い検査とは粗さが違い、1種類のアプリでの結果でもある。「安全が証明された」のではなく、プロンプト次第でここまで作れる、という結果だと受け止めてほしい。
ログイン回数の制限の抜けは、アプリを作ったAIとは別に用意した検査で見つかりました。直したあとも同じ検査をもう一度当てて、塞がったことを確かめています。AIによる開発だけでなく、独立したセキュリティ検証と修正後の再検証を開発フローに組み込むことに価値がある、というのが今回の結論です。
検証環境
- 検証に使ったツール:Claude Code 2.1.226(モデルはClaude Sonnet 5.5)。
- OSは Windows 11。付録のコマンドは、改行を
\で続けるGit Bashの書き方で示しています。 - アプリは Node.js 24 で起動。SQLite(better-sqlite3)を使うプロンプトBの3個だけは、ビルド済みモジュールの対応バージョンの都合で Node.js 20 で起動した。
- 検証日:2026年10月17日(検査スクリプトの見直し後の再検証は10月19日、SQLインジェクションの実地テスト・3番の判定の見直し・画像4の再検査は10月20日)。アプリの生成と検査は、会話の履歴や個人の設定を読み込まない状態で行った。
- モデルやツールの仕様は更新されることがあります。最新の情報は各公式ドキュメントでご確認ください。
6. 付録|検証に使ったスクリプト
実験に使ったコマンド・プロンプト・検査スクリプト・対応表・点検のプロンプト・見本アプリの穴の一覧です。長いため、各項目は折りたたんで掲載します。
6-1. アプリを作るコマンド
Claude Codeを、会話の履歴や個人の設定を読み込まない状態で、空のフォルダに対して1回呼び出します。プロンプトの文は標準入力から渡します。--setting-sources project を付けているため、フォルダ直下に置いた CLAUDE.md(プロンプトDだけが置く指示ファイル)は自動で読み込まれます。
アプリを作るコマンドを開く
# 空のフォルダで、1回だけ呼び出す。会話・個人設定・MCPは読み込まない
claude -p \
--model claude-sonnet-5-5 \
--permission-mode dontAsk \
--allowedTools Read Write Edit Glob Grep "Bash(npm install:*)" "Bash(npm start:*)" "Bash(node:*)" \
--strict-mcp-config --no-session-persistence --setting-sources project \
--output-format json
6-2. 4通りのプロンプト(A〜D)の全文
A 短く頼む
プロンプトA(短く頼む)の全文を開く
営業5人で使う案件管理アプリを作ってください。
みんなメールアドレスとパスワードでログインして、顧客名、顧客の担当者の連絡先、案件名、金額、ステータス(見積中・受注・請求済・入金済)、メモを入れられるようにしたいです。
営業は自分の案件だけ見られれば大丈夫です。管理者は全員の案件と、月ごとの売上の合計を見られるようにしてください。社員のアカウントは管理者が追加します。最初の管理者のアカウントは、起動したときに作られるようにしてください。
パソコンで npm start と打つだけで動くようにしてください。データは同じフォルダの中に保存で大丈夫です。
B 技術的に詳しく頼む
プロンプトB(技術的に詳しく頼む)の全文を開く
社員15名の会社で、営業担当5名が共有して使う案件管理Webアプリケーションを、以下の仕様で実装してください。
【技術構成】
・Node.js(v20以上)と Express で作る
・データは SQLite(better-sqlite3)に保存し、DBファイルはプロジェクト直下の data/app.db に置く
・画面はサーバー側でHTMLを返す(テンプレートは EJS)。CSSは1ファイルにまとめる
・ログイン状態は express-session で保持する
・npm start で起動し、http://localhost:3000 で開けるようにする
【テーブル】
・users:id、name、email(一意)、password、role('sales' または 'admin')、created_at
・deals:id、customer_name、contact_name、contact_phone、contact_email、title、amount(整数・円)、status('見積中' '受注' '請求済' '入金済')、memo、owner_id(users.id)、created_at、updated_at
・最初の管理者アカウントは、起動したときに作成する
【画面とURL】
・GET /login、POST /login:ログイン画面と認証
・GET /logout:ログアウト
・GET /deals:案件一覧(案件名、顧客名、金額、ステータス)。?status= で絞り込む
・GET /deals/new、POST /deals:案件の登録
・GET /deals/:id/edit、POST /deals/:id:案件の編集
・GET /admin/sales:月別売上の集計(受注・請求済・入金済の合計を月ごとに表示)
・GET /admin/users、POST /admin/users:社員アカウントの一覧と追加
【権限】
・営業(sales)は、自分が担当(owner_id)の案件だけを一覧・登録・編集できる
・管理者(admin)は全案件を閲覧でき、売上集計と社員管理の画面を使える
【その他】
・コードは routes、views、db の3つのフォルダに分ける
・画面はシンプルで見やすく、スマートフォンでも崩れないようにする
C 本番用と伝える(Aの最後に2文を足す)
プロンプトC(本番用と伝える)の全文を開く
営業5人で使う案件管理アプリを作ってください。
みんなメールアドレスとパスワードでログインして、顧客名、顧客の担当者の連絡先、案件名、金額、ステータス(見積中・受注・請求済・入金済)、メモを入れられるようにしたいです。
営業は自分の案件だけ見られれば大丈夫です。管理者は全員の案件と、月ごとの売上の合計を見られるようにしてください。社員のアカウントは管理者が追加します。最初の管理者のアカウントは、起動したときに作られるようにしてください。
パソコンで npm start と打つだけで動くようにしてください。データは同じフォルダの中に保存で大丈夫です。
このアプリは社内で実際に毎日使う本番用です。顧客の個人情報と売上を扱うので、本番運用に耐える品質で作ってください。
D 守るルールを渡す(プロンプトの本文はAと同じ。次の内容を書いた指示ファイル CLAUDE.md をフォルダに置く。--setting-sources project により自動で読み込まれる)
プロンプトD(CLAUDE.md)の全文を開く
# 社内アプリを作るときのルール
このフォルダで作るアプリは、社員が共有して使い、顧客の情報や売上を扱う。次を必ず守る。
1. ログインしていない人には、画面もデータ(API)も一切返さない
2. 一般の社員は、自分が担当するデータだけを見て、変えられる。画面で隠すだけでなく、サーバー側で毎回確かめる
3. 管理者だけの機能(全件の閲覧、集計、アカウントの追加)は、サーバー側で役割を確かめる
4. データベースへの問い合わせは、入力をそのまま文字列でつなげない(プレースホルダを使う)
5. 利用者が入力した文字を画面に出すときは、必ずエスケープする
6. パスワードはそのまま保存せず、bcryptなどでハッシュにして保存する
7. ログインの失敗が続いたら、一定時間ログインできないようにする
8. 秘密の値(セッションの鍵、初期パスワード)をコードに直書きしない。初回起動時に作るか、環境変数から読む
6-3. 検査スクリプト(16項目を試す)
できたアプリを起動し、16項目を同じ手順で試す部分です。判定は、送ったリクエストの結果と、保存データ・コードの文字列検索で機械的に決めています。アプリごとのURLや入力欄の名前の違いは、別に用意した対応表(adapters/quirks.json、6-4)で吸収しています。まず、起動やリクエストの共通部品です。
probe_lib.mjs のコードを開く
// probe_lib.mjs: 自作アプリ(localhost)を動かして、守りの穴を確かめるための共通部品。
// すべて手元のアプリに対してだけ行う。外部のサイトには一切アクセスしない。
import { spawn } from 'node:child_process';
import fs from 'node:fs';
import path from 'node:path';
// クッキーを覚えて送る、ブラウザ代わりのクライアント。Origin や独自ヘッダも付けられる。
export class Client {
constructor(base, defaults = {}) { this.base = base; this.jar = new Map(); this.defaults = defaults; }
cookieHeader() { return [...this.jar].map(([k, v]) => `${k}=${v}`).join('; '); }
async req(method, p, { form, json, headers = {}, noDefault = false } = {}) {
const h = noDefault ? { ...headers } : { ...this.defaults, ...headers };
if (this.jar.size) h.cookie = this.cookieHeader();
let body;
if (form) { h['content-type'] = 'application/x-www-form-urlencoded'; body = new URLSearchParams(form).toString(); }
if (json !== undefined) { h['content-type'] = 'application/json'; body = JSON.stringify(json); }
const r = await fetch(this.base + p, { method, headers: h, body, redirect: 'manual' });
for (const c of r.headers.getSetCookie?.() || []) {
const [kv] = c.split(';'); const i = kv.indexOf('=');
this.jar.set(kv.slice(0, i).trim(), kv.slice(i + 1).trim());
}
const text = await r.text();
let data; try { data = JSON.parse(text); } catch {}
return { status: r.status, location: r.headers.get('location'), text, data };
}
get(p, o) { return this.req('GET', p, o); }
post(p, o) { return this.req('POST', p, o); }
put(p, o) { return this.req('PUT', p, o); }
}
// フォームのCSRFトークン(hidden input)を取り出す
export function tokenFrom(html, field) {
const re = new RegExp(`name=["']${field}["'][^>]*value=["']([^"']+)`);
const m = html.match(re) || html.match(new RegExp(`value=["']([^"']+)["'][^>]*name=["']${field}["']`));
return m ? m[1] : null;
}
// アプリを起動し、ポートが応答するまで待つ。標準出力も覚えておく(初期パスワードの取り出し用)。
export async function startApp(dir, port, env, node = process.execPath) {
const outFile = path.join(dir, `_probe_out_${port}.log`);
const log = fs.createWriteStream(outFile);
let buf = '';
const p = spawn(node, ['server.js'], { cwd: dir, env: { ...process.env, PORT: String(port), ...env }, shell: false });
p.stdout.on('data', (d) => { buf += d; log.write(d); });
p.stderr.on('data', (d) => { buf += d; log.write(d); });
for (let i = 0; i < 70; i++) {
try { await fetch(`http://localhost:${port}/`, { redirect: 'manual' }); return { proc: p, out: () => buf }; }
catch { await new Promise((r) => setTimeout(r, 700)); }
}
return { proc: p, out: () => buf, failed: true };
}
export function stopApp(proc) { try { spawn('taskkill', ['/pid', String(proc.pid), '/T', '/F']); } catch {} }
export const result = (item, title, status, evidence) => ({ item, title, status, evidence: String(evidence).slice(0, 400) });
// 保存データ(dataフォルダ・.db・.json)の中に、合言葉がそのまま入っていないか
export function scanInData(dir, needle) {
const found = [];
const walk = (d) => {
if (!fs.existsSync(d)) return;
for (const f of fs.readdirSync(d, { withFileTypes: true })) {
if (['node_modules', '.git'].includes(f.name)) continue;
const fp = path.join(d, f.name);
if (f.isDirectory()) walk(fp);
else if ((/\.(db|sqlite3?|json|txt|csv|log)$/.test(f.name) || /\.(db|sqlite3?)-(wal|shm|journal)$/.test(f.name) || /-journal$/.test(f.name)) && !/package(-lock)?\.json$/.test(f.name) && !/_probe_/.test(f.name)) {
try { if (fs.readFileSync(fp).includes(Buffer.from(needle))) found.push(path.relative(dir, fp)); } catch {}
}
}
};
walk(dir);
return found;
}
// フロント(public の JS)が、利用者の入力を危ない差し込み方(innerHTML等)で、エスケープせずに画面へ出していないか
// 戻り値:危ない行の例(あれば穴の疑い)、なければ null
export function scanDomXss(dir, fields) {
const pub = path.join(dir, 'public');
if (!fs.existsSync(pub)) return null;
const fieldRe = new RegExp('(' + fields.join('|') + ')', 'i');
const sinkLineRe = /innerHTML|insertAdjacentHTML|outerHTML|document\.write|\.html\s*\(/;
const escRe = /escapeHtml|escapeHTML|sanitize|DOMPurify|encodeHTML|textContent|createTextNode|\bescape\(/i;
const interpRe = /\$\{|`|\+/; // テンプレートリテラルか文字列連結
let hit = null;
const walk = (d) => {
for (const f of fs.readdirSync(d, { withFileTypes: true })) {
const fp = path.join(d, f.name);
if (f.isDirectory()) walk(fp);
else if (/\.js$/.test(f.name)) {
const src = fs.readFileSync(fp, 'utf8');
// (a) 利用者の入力を含むテンプレ/連結で作った変数を「汚染」として覚える(差し込みが別の行でも追える)
const tainted = new Set();
for (const m of src.matchAll(/(?:const|let|var)\s+(\w+)\s*=\s*([^;]*)/g)) {
const rhs = m[2];
if (fieldRe.test(rhs) && interpRe.test(rhs) && !escRe.test(rhs)) tainted.add(m[1]);
}
const lines = src.split('\n');
for (let i = 0; i < lines.length && !hit; i++) {
const l = lines[i];
if (!sinkLineRe.test(l) || escRe.test(l)) continue;
// 危ない差し込みの前後数行に、入力項目の差し込み(エスケープなし)があるか、汚染変数が渡されているか
const win = lines.slice(i, i + 3).join('\n');
const directField = fieldRe.test(win) && interpRe.test(win);
const taintedVar = [...tainted].some((v) => new RegExp('\\b' + v + '\\b').test(l));
if (directField || taintedVar)
hit = `public/${path.relative(pub, fp)}:${i + 1}: ${l.trim().slice(0, 100)}`;
}
}
}
};
walk(pub);
return hit;
}
// サーバ側のコードに、秘密の値(セッション鍵・初期パスワード)が直書きされていないか
export function scanServerSecret(dir) {
const hits = [];
const walk = (d) => {
for (const f of fs.readdirSync(d, { withFileTypes: true })) {
if (['node_modules', '.git', 'data', 'public'].includes(f.name)) continue;
const fp = path.join(d, f.name);
if (f.isDirectory()) walk(fp);
else if (/\.(m?js|cjs|ts)$/.test(f.name) && !/_probe_/.test(f.name)) {
fs.readFileSync(fp, 'utf8').split('\n').forEach((l, i) => {
if (/(secret|sessionKey|cookieKey)\s*[:=]\s*(process\.env\.\w+\s*(\|\||\?\?)\s*)?['"`][^'"`]{6,}['"`]/i.test(l) && !/process\.env\.\w+\s*(;|$|\))/.test(l.replace(/['"`][^'"`]*['"`]/, '')))
hits.push(`${path.relative(dir, fp)}:${i + 1}: ${l.trim().slice(0, 100)}`);
});
}
}
};
walk(dir);
return hits;
}
// ブラウザに配る側(public の .js / .html)に、秘密の値が出ていないか
export function scanFrontendSecret(dir) {
const hits = [];
const pub = path.join(dir, 'public');
const walk = (d) => {
if (!fs.existsSync(d)) return;
for (const f of fs.readdirSync(d, { withFileTypes: true })) {
const fp = path.join(d, f.name);
if (f.isDirectory()) walk(fp);
else if (/\.(m?js|html)$/.test(f.name)) {
fs.readFileSync(fp, 'utf8').split('\n').forEach((l, i) => {
if (/(apiKey|api_key|secret|password|token|sk-[A-Za-z0-9]{10}|AKIA[0-9A-Z]{10})\s*[:=]\s*['"`][^'"`]{8,}['"`]/i.test(l) && !/placeholder|type=|label|name=|htmlFor|id=|class=/i.test(l))
hits.push(`public/${path.relative(pub, fp)}:${i + 1}: ${l.trim().slice(0, 100)}`);
});
}
}
};
walk(pub);
return hits;
}
次に、前段(管理者のログイン、社員2人の作成、案件の登録)と、16項目の判定の本体です。本人や管理者なら同じ送り方で成功することを先に確かめてから、権限のない相手で試す作りにしています。
probe_run.mjs のコードを開く
// probe_run.mjs: 1つの自作アプリ(localhost)を動かし、16項目の守りの穴を同じ手順で確かめる。
// アプリのコードには触らない。判定は「送ったリクエストの結果」で機械的に決める。すべて手元のアプリに対してだけ行う。
// 使い方: node probe_run.mjs <アプリID> <アプリフォルダ> <adapters> <quirks.json> <ポート> <結果出力.json> [node.exe]
import fs from 'node:fs';
import path from 'node:path';
import { Client, tokenFrom, startApp, stopApp, result, scanInData, scanServerSecret, scanFrontendSecret, scanDomXss } from './probe_lib.mjs';
const [id, dir, adaptersDir, quirksPath, portStr, outPath, nodeBin] = process.argv.slice(2);
const port = Number(portStr);
const base = `http://localhost:${port}`;
const adapter = JSON.parse(fs.readFileSync(path.join(adaptersDir, `${id}.json`), 'utf8'));
const quirks = JSON.parse(fs.readFileSync(quirksPath, 'utf8'))[id];
const node = nodeBin || process.execPath;
// 試験で使う合言葉(この文字列が「見えた」かで判定する)
// メールと無関係の合言葉にする(アプリによってはパスワードにメールの一部を禁じるため)
const MK = {
adminEmail: 'owner@corp.test', adminPw: 'Kx9v-Mp2q-Rs7!', adminPw2: 'Zt7b-Np4w-Ur3!',
aEmail: 'taro@corp.test', bEmail: 'jiro@corp.test', salesPw: 'Qm5c-Tp8n-Lw2!', salesPw2: 'Bd3f-Hs6k-Yv9!',
aCustomer: 'A社_顧客7Q2', bCustomer: 'B社_顧客K9X',
// 入力した印が、他人の画面にそのまま(エスケープされず)出るかを見るための印
mark: 'ZZ_probe_mark_' + '<' + 'script>' + 'x' + '</' + 'script>',
};
const log = [];
const L = (s) => { log.push(s); };
// CSRF と Origin を満たす共通ヘッダ
function baseHeaders() {
const h = { origin: base, referer: base + '/' };
const c = quirks.csrf;
if (c.kind === 'header') h[c.name.toLowerCase()] = c.value;
return h;
}
// フォーム型アプリで、その都度トークンを取る。ログイン状態に応じて、開けるフォームのページから拾う。
async function formToken(client) {
if (quirks.csrf.kind !== 'formtoken') return null;
for (const p of ['/deals/new', '/deals', '/admin/users', '/login', '/']) {
const r = await client.get(p);
if (r.status === 200) { const t = tokenFrom(r.text, quirks.csrf.field); if (t) return t; }
}
return null;
}
// 送信(adapter の型に合わせて form か json)
async function send(client, entry, bodyObj, idVal) {
const p = (entry.path || '').replace(':id', idVal ?? '');
if (entry.type === 'form') {
const form = { ...bodyObj };
const t = await formToken(client);
if (t) form[quirks.csrf.field] = t;
return client.req(entry.method, p, { form });
}
return client.req(entry.method, p, { json: bodyObj });
}
// 顧客名から案件のidを一覧で拾う(JSONでもHTMLでも)
async function findDealId(client, customer) {
for (const p of adapter.listDeals) {
const r = await client.get(p);
if (r.status !== 200) continue;
if (r.data) { // JSON:中の配列をすべて探す
const arrays = Array.isArray(r.data) ? [r.data] : Object.values(r.data).filter(Array.isArray);
for (const arr of arrays) {
const hit = arr.find((d) => d && JSON.stringify(d).includes(customer));
if (hit && (hit.id || hit.dealId || hit.caseId)) return String(hit.id || hit.dealId || hit.caseId);
}
}
const i = r.text.indexOf(customer); // HTML:顧客名の近くの /deals/<id>
if (i >= 0) {
const around = r.text.slice(Math.max(0, i - 400), i + 400);
const m = around.match(/\/deals\/([\w-]+?)(?:\/edit)?["'\/ ]/);
if (m) return m[1];
}
}
return null;
}
async function login(client, email, pw) {
return send(client, { ...adapter.login, path: adapter.login.path }, { [adapter.login.fields.email]: email, [adapter.login.fields.password]: pw });
}
// 使える状態か確かめ、初回パスワード変更を求められたら変える
async function ensureUsable(client, curPw, newPw) {
const probe = adapter.listDeals[0];
let r = await client.get(probe);
if (r.status === 200) return { ok: true, pw: curPw };
if (!quirks.changePw) return { ok: false, pw: curPw, why: `GET ${probe}=${r.status}` };
const body = { [quirks.changePw.cur]: curPw, [quirks.changePw.new]: newPw };
const cr = await send(client, { method: 'POST', path: quirks.changePw.path, type: adapter.login.type }, body);
r = await client.get(probe);
if (r.status === 200) return { ok: true, pw: newPw };
// 変更後に再ログインが要る場合
await login(client, client._email, newPw);
r = await client.get(probe);
return { ok: r.status === 200, pw: newPw, why: `change=${cr.status} probe=${r.status}` };
}
// 試験の前に、保存データだけ消してまっさらにする(コードには触らない。毎回「初回起動」にするため)
for (const name of fs.readdirSync(dir)) {
if (name === 'data' || /\.(db|sqlite3?|db-journal|db-wal|db-shm)$/.test(name) || /^(db|app|data|users|store)\.json$/.test(name) || /^_probe_/.test(name)) {
fs.rmSync(path.join(dir, name), { recursive: true, force: true });
}
}
const started = await startApp(dir, port, { ADMIN_EMAIL: MK.adminEmail, ...(quirks.adminPwEnv ? { [quirks.adminPwEnv]: MK.adminPw } : {}) }, node);
const res = [];
let prepOk = false, idA = null, idB = null, adminPw = MK.adminPw;
const admin = new Client(base, baseHeaders()); admin._email = MK.adminEmail;
try {
if (started.failed) throw new Error('起動しない');
// 管理者パスワード(env未対応なら標準出力から取る)
if (!quirks.adminPwEnv) {
const m = started.out().match(new RegExp(adapter.admin.stdoutRegex));
if (!m) throw new Error('標準出力から初期パスワードを取れない');
adminPw = m[1];
}
let r = await login(admin, MK.adminEmail, adminPw);
const au = await ensureUsable(admin, adminPw, MK.adminPw2);
if (!au.ok) throw new Error('管理者が使える状態にならない ' + (au.why || ''));
adminPw = au.pw;
// 社員2人を作る
const makeSales = async (email) => {
const body = { [adapter.createUser.fields.name]: email.split('@')[0], [adapter.createUser.fields.email]: email, [adapter.createUser.fields.role]: quirks.roleSales };
if (quirks.createUserTakesPw && adapter.createUser.fields.password) body[adapter.createUser.fields.password] = MK.salesPw;
const cr = await send(admin, adapter.createUser, body);
let pw = MK.salesPw;
if (!quirks.createUserTakesPw) {
const d = cr.data || {};
const flat = JSON.stringify(d);
for (const k of (quirks.tempKey || [])) { const mm = flat.match(new RegExp(`"${k}"\\s*:\\s*"([^"]+)"`)); if (mm) { pw = mm[1]; break; } }
}
const c = new Client(base, baseHeaders()); c._email = email;
await login(c, email, pw);
const u = await ensureUsable(c, pw, MK.salesPw2);
return { client: c, ok: u.ok, pw: u.pw, cr: cr.status, why: u.why };
};
const A = await makeSales(MK.aEmail);
const B = await makeSales(MK.bEmail);
L(`社員A ${A.ok ? 'OK' : 'NG ' + A.why}/社員B ${B.ok ? 'OK' : 'NG ' + B.why}`);
// 案件を1件ずつ登録(案件Bのメモに印を入れる)
const mkDeal = async (c, customer, title, memo) => {
const f = adapter.createDeal.fields; const body = {};
body[f.customer] = customer; body[f.title] = title;
if (f.memo) body[f.memo] = memo;
if (f.amount) body[f.amount] = 100000;
if (f.status) body[f.status] = quirks.dealStatus;
const cr = await send(c, adapter.createDeal, body);
const d = cr.data || {}; let idv = d.id || d.deal?.id || d.dealId || (d.data && d.data.id) || null;
if (!idv) idv = await findDealId(c, customer); // フォーム型(302)など、応答にidが無いとき一覧から拾う
return { status: cr.status, id: idv, text: cr.text };
};
if (A.ok) { const d = await mkDeal(A.client, MK.aCustomer, '案件A', 'メモA'); idA = d.id; L(`案件A status=${d.status} id=${idA}`); }
if (B.ok) { const d = await mkDeal(B.client, MK.bCustomer, '案件B', MK.mark); idB = d.id; L(`案件B status=${d.status} id=${idB}`); }
prepOk = A.ok && B.ok && !!idA;
L(`前段 ${prepOk ? '完了' : '一部できず'}(idA=${idA} idB=${idB})`);
const anon = new Client(base, baseHeaders());
const seesA = (t) => t && t.includes(MK.aCustomer);
// ある顧客名が、そのクライアントの一覧に出るか(正常系の確認にも使う)
const dealSeenBy = async (client, customer) => { for (const p of adapter.listDeals) { const r = await client.get(p); if (r.status === 200 && r.text.includes(customer)) return true; } return false; };
// 1. ログインせずにデータが見える
{
const paths = [...adapter.listDeals, ...(idA ? adapter.dealView.map((d) => d.replace(':id', idA)) : []), ...(adapter.adminSales || []), ...(adapter.adminUsers || [])];
let hit = null;
for (const p of paths) { const r = await anon.get(p); if (r.status === 200 && (seesA(r.text) || r.text.includes(MK.adminEmail) || r.text.includes(MK.aEmail))) { hit = `GET ${p} → 200、データが見えた`; break; } }
res.push(result(1, 'ログインせずにデータが見える', hit ? '穴あり' : '穴なし', hit || '一覧・詳細・管理画面とも、未ログインでは見えなかった'));
}
// 10. APIの返事に出すべきでない項目(パスワード/ハッシュ)
{
let hit = null;
for (const p of [...adapter.listDeals, ...(adapter.adminUsers || [])]) {
const r = await admin.get(p);
if (r.status === 200 && /"(password|passwordHash|hash|password_hash|salt|scrypt)"\s*:/i.test(r.text)) { hit = `GET ${p} の返事に ${(r.text.match(/"(password|passwordHash|hash|password_hash|salt)"/i) || [])[0]} が含まれる`; break; }
}
res.push(result(10, 'APIの返事に出すべきでない項目が混ざる', hit ? '穴あり' : '穴なし', hit || 'パスワードやハッシュは返事に含まれていなかった'));
}
if (prepOk) {
// 2. 他人の案件が見える・直せる
// 編集は「完全な(正しい)本文」で送る:項目不足の400で弾かれる≠権限で弾かれる、を区別する。
// 変更の有無は詳細ビューと一覧の両方で確かめる(一覧がタイトルを出さないアプリでも拾えるように)。
{
// 既存の案件Aを読み込んで、1項目だけ変えて保存する(実際の編集と同じ形)。
// これで version 等の必須項目も引き継がれ、「項目不足の400」と「権限での拒否」を取り違えない。
const loadDealA = async (client) => {
for (const p of adapter.dealView.map((d) => d.replace(':id', idA))) { const r = await client.get(p); if (r.status === 200 && r.data) { const d = r.data.deal || r.data.data || (Array.isArray(r.data) ? r.data.find((x) => x && String(x.id ?? x.dealId) === String(idA)) : (r.data.id != null ? r.data : null)); if (d && typeof d === 'object') return d; } }
for (const p of adapter.listDeals) { const r = await client.get(p); if (r.status === 200 && r.data) { const arrs = Array.isArray(r.data) ? [r.data] : Object.values(r.data).filter(Array.isArray); for (const arr of arrs) { const d = arr.find((x) => x && String(x.id ?? x.dealId) === String(idA)); if (d) return d; } } }
return null;
};
const mkEdit = (base, marker) => { const f = adapter.editDeal.fields; const b = base ? { ...base } : { version: 1, _version: 1, rev: 1 }; b[f.customer] = MK.aCustomer; b[f.title] = marker; if (f.memo) b[f.memo] = 'm'; if (f.amount) b[f.amount] = 100000; if (f.status) b[f.status] = quirks.dealStatus; return b; };
const seenMarker = async (client, marker) => { for (const p of [...adapter.dealView.map((d) => d.replace(':id', idA)), ...adapter.listDeals]) { const r = await client.get(p); if (r.status === 200 && r.text.includes(marker)) return true; } return false; };
let seen = null, edited = null;
for (const p of adapter.dealView.map((d) => d.replace(':id', idA))) { const r = await B.client.get(p); if (r.status === 200 && seesA(r.text)) { seen = `社員Bが GET ${p} で案件Aを見られた`; break; } }
if (!seen) for (const p of adapter.listDeals) { const r = await B.client.get(p); if (r.status === 200 && seesA(r.text)) { seen = `社員Bの一覧(${p})に案件Aが出た`; break; } }
// 正常系の確認:社員Aは自分の案件を編集できるはず
const baseA = await loadDealA(A.client);
await send(A.client, adapter.editDeal, mkEdit(baseA, '正常編集AbyA'), idA);
const aEditWorks = (await seenMarker(A.client, '正常編集AbyA')) || (await seenMarker(admin, '正常編集AbyA'));
const adminSeesA = await dealSeenBy(admin, MK.aCustomer);
// 攻撃:社員Bが案件Aを書き換えられるか(Bが読めた場合はその内容を土台に、読めなければversionを推測して試す)
const baseB = await loadDealA(B.client);
const er = await send(B.client, adapter.editDeal, mkEdit(baseB, '改ざんBy_B'), idA);
if (await seenMarker(admin, '改ざんBy_B')) edited = `社員Bが案件Aを書き換えられた(edit=${er.status})`;
const hole = seen || edited;
const status = hole ? '穴あり' : ((adminSeesA && aEditWorks) ? '穴なし' : '要確認');
const why = hole ? [seen, edited].filter(Boolean).join(' / ')
: (status === '穴なし' ? '社員Bには案件Aが見えず、書き換えもできなかった(管理者は閲覧可・本人は編集可を確認済み)'
: `社員Bの攻撃は通らなかったが、正常系(管理者の閲覧=${adminSeesA}/本人の編集=${aEditWorks})を確認できず判定保留`);
res.push(result(2, '他人の案件が見える・直せる', status, why));
}
// 3. 管理者機能を一般社員が使える
// 社員Bが管理画面を開けたか:応答が200でなければ穴なし。200で他人の情報(顧客名・メール)が含まれれば穴あり。
// 未ログインと同じ公開シェルなら穴なし。200を受け取ったが中身を判定できなければ要確認。
{
let hit = null, needCheck = null;
for (const p of [...(adapter.adminSales || []), ...(adapter.adminUsers || [])]) {
const bR = await B.client.get(p);
if (bR.status !== 200) continue; // 403・404・ログイン画面への転送など=この経路は穴なし
const anonR = await anon.get(p);
const sawOther = seesA(bR.text) || bR.text.includes(MK.adminEmail) || bR.text.includes(MK.aEmail);
if (sawOther) { hit = `社員Bが管理者画面 GET ${p} で他人の情報を見られた`; break; }
if (anonR.status === 200 && anonR.text === bR.text) continue; // 未ログインと同じ公開シェル=管理データは出ていない
needCheck = needCheck || `社員Bが GET ${p} で200を受け取ったが、管理者だけの情報が出ているか判定できず`;
}
const cr = await send(B.client, adapter.createUser, { [adapter.createUser.fields.name]: 'evil', [adapter.createUser.fields.email]: 'evil@probe.test', [adapter.createUser.fields.role]: quirks.roleSales });
const chk = await admin.get((adapter.adminUsers || ['/'])[0]); if (chk.text.includes('evil@probe.test')) hit = (hit ? hit + ' / ' : '') + '社員Bが社員を追加できた';
const st3 = hit ? '穴あり' : (needCheck ? '要確認' : '穴なし');
res.push(result(3, '管理者機能を一般社員が使える', st3, hit || needCheck || '社員Bは管理者画面を開けず(403/404等)、社員の追加もできなかった'));
}
// 5. XSS(入力した印が、他人の画面にそのまま出る)
// サーバがHTMLを返すアプリ(B系・EJS)は、HTMLに印がそのまま出たら穴。
// JSON APIのアプリ(SPA)は、APIの返事に文字列として出ても画面では実行されないので、フロントの差し込み方(innerHTML等でエスケープなし)で判定する。
{
let hit = null, kind = '';
for (const p of [...(idB ? adapter.dealView.map((d) => d.replace(':id', idB)) : []), ...adapter.listDeals]) {
const r = await admin.get(p);
const isHtml = /<(!doctype|html|table|td|div|tr)\b/i.test(r.text.slice(0, 2000));
if (r.status === 200 && isHtml && r.text.includes(MK.mark)) { hit = `サーバが返すHTML ${p} に、印がそのまま(エスケープされず)出た`; kind = 'server'; break; }
}
if (!hit) { const dom = scanDomXss(dir, ['memo', 'customer', 'customerName', 'dealName', 'title', 'name', 'email', 'note', 'contactName']); if (dom) { hit = `フロントが危ない差し込み方(エスケープなし)をしている: ${dom}`; kind = 'dom'; } }
res.push(result(5, 'XSS(入力がそのまま画面に出る)', hit ? '穴あり' : '穴なし', hit || 'サーバはHTMLに印をそのまま出さず、フロントも安全な差し込み(textContent等)だった'));
}
// 4. SQLインジェクション:SQLを使う4個だけ、実際に細工した文字を送って試す。使わない8個は「該当なし」。
// ※7番(20回失敗)より前に実行する。B2・C3はロックが掛かるので、後だとロックで通らず穴を見逃すため。
{
const stg = adapter.storage;
const usesSql = (typeof stg === 'string' ? stg === 'sqlite' : (stg && stg.type === 'sqlite')) || adapter.usesRawSql === true;
if (!usesSql) {
res.push(result(4, 'SQLインジェクション', '該当なし', 'SQLを使っていない(JSONファイルに保存)'));
} else {
let hit = null;
const sqlErr = (t) => /SQLITE_|SQL(ite)? ?error|syntax error|near \"|unrecognized token|no such column/i.test(t);
// (a) ログインのメール欄にSQLを仕込む。存在しないアドレスに OR で管理者を混ぜ、パスワードは管理者の正しいものを入れる。
// メール欄の文字がSQLに入れば、該当者に管理者が混じり、正しいパスワードで管理者として入れてしまう(穴あり)。
// 安全(プレースホルダ)なら、そんなメールの利用者はいないのでログインは失敗する。
for (const em of [`nobody@corp.test' OR email='${MK.adminEmail}' --`, `nobody@corp.test' OR '1'='1' --`]) {
const c = new Client(base, baseHeaders());
await login(c, em, adminPw);
const u = await ensureUsable(c, adminPw, adminPw);
const r = await c.get(adapter.listDeals[0]);
if (u.ok || (r.status === 200 && seesA(r.text))) { hit = `ログインのメール欄に細工した文字(${em})を入れ、管理者として入れた`; break; }
if (sqlErr(r.text)) { hit = `ログインのメール欄の細工でSQLのエラーが出た(文字列連結の疑い)`; break; }
}
// (b) 一覧の絞り込みにSQLを仕込む(絞り込みパラメータのあるアプリだけ有効。無いアプリでは無視される)
if (!hit && A && A.ok) {
outer4: for (const key of ['status', 'q', 'filter', 'owner']) for (const payload of ["' OR '1'='1", "' OR 1=1 -- ", "見積中' OR '1'='1"]) {
for (const b2 of adapter.listDeals) {
const r = await A.client.get(b2 + '?' + key + '=' + encodeURIComponent(payload));
if (r.status === 200 && r.text.includes(MK.bCustomer)) { hit = `?${key}=${payload} で社員Bの案件まで取れた`; break outer4; }
if (sqlErr(r.text)) { hit = `?${key}=${payload} でSQLのエラーが出た(文字列連結の疑い)`; break outer4; }
}
}
}
res.push(result(4, 'SQLインジェクション', hit ? '穴あり' : '穴なし', hit || "ログインのメール欄と一覧の絞り込みに細工した文字(' OR '1'='1 など)を送ったが、通らなかった"));
}
}
// 14. 弱いパスワード(「123」)が通る ※項目7(ログイン回数制限)より前に行う。7で口座がロックされると14が隠れるため。
{
let hit = null;
if (quirks.createUserTakesPw && adapter.createUser.fields.password) {
await send(admin, adapter.createUser, { [adapter.createUser.fields.name]: 'weak', [adapter.createUser.fields.email]: 'weak@corp.test', [adapter.createUser.fields.role]: quirks.roleSales, [adapter.createUser.fields.password]: '123' });
const c = new Client(base, baseHeaders()); await login(c, 'weak@corp.test', '123'); const u = await ensureUsable(c, '123', '123');
if (u.ok) hit = '「123」のパスワードで社員を作れて、ログインできた';
} else if (quirks.changePw) {
await send(A.client, { method: 'POST', path: quirks.changePw.path, type: adapter.login.type }, { [quirks.changePw.cur]: A.pw, [quirks.changePw.new]: '123' });
const c = new Client(base, baseHeaders()); await login(c, MK.aEmail, '123'); const u = await ensureUsable(c, '123', '123');
if (u.ok) { hit = '「123」のような弱いパスワードに変更できた'; await send(c, { method: 'POST', path: quirks.changePw.path, type: adapter.login.type }, { [quirks.changePw.cur]: '123', [quirks.changePw.new]: A.pw }); }
await login(A.client, MK.aEmail, A.pw); // 変更でセッションが切れた場合に備え、以降の項目のためA社員のログインを取り直す
}
res.push(result(14, '弱いパスワードが通る', hit ? '穴あり' : '穴なし', hit || '短すぎる・弱いパスワードは拒否された'));
}
// 7. ログイン試行の制限なし
{
const c = new Client(base, baseHeaders());
for (let i = 0; i < 20; i++) await login(c, MK.aEmail, 'wrong-' + i);
const r = await login(c, MK.aEmail, A.pw);
const u = await ensureUsable(c, A.pw, A.pw);
res.push(result(7, 'ログイン失敗の回数制限なし', u.ok ? '穴あり' : '穴なし', u.ok ? '誤りを20回続けたあとも、正しいパスワードでそのままログインできた' : 'ログイン失敗が続くと、ロックされた'));
}
// ===== 深いチェック(論文が見る、作りの細かい穴。多くは「頼んでいない安全策」) =====
const dealBody = (customer, extra = {}) => { const f = adapter.createDeal.fields; const b = { [f.customer]: customer, [f.title]: '深' }; if (f.memo) b[f.memo] = 'm'; if (f.amount) b[f.amount] = 100000; if (f.status) b[f.status] = quirks.dealStatus; return { ...b, ...extra }; };
const dealExists = async (client, customer) => { for (const p of adapter.listDeals) { const r = await client.get(p); if (r.status === 200 && r.text.includes(customer)) return true; } return false; };
// 正常系の確認:正しいやり方(社員Aが自分で)なら案件を作れること。これが通らないと「攻撃が通らなかった=安全」とは言い切れない。
await send(A.client, adapter.createDeal, dealBody('CtrlWrite7Q2'));
const writeWorks = (await dealExists(A.client, 'CtrlWrite7Q2')) || (await dealExists(admin, 'CtrlWrite7Q2'));
// 11. CSRF対策が効かない(salesAのログイン状態で、トークン/独自ヘッダ無し+外部Originで書き込めるか)
{
const evil = new Client(base, {}); evil.jar = new Map(A.client.jar);
const H = { origin: 'http://evil.example', referer: 'http://evil.example/' };
let r;
if (adapter.createDeal.type === 'form') r = await evil.req(adapter.createDeal.method, adapter.createDeal.path, { form: dealBody('CSRFtest7Q2'), headers: H, noDefault: true });
else r = await evil.req(adapter.createDeal.method, adapter.createDeal.path, { json: dealBody('CSRFtest7Q2'), headers: H, noDefault: true });
const made = await dealExists(admin, 'CSRFtest7Q2');
const st = made ? '穴あり' : (writeWorks ? '穴なし' : '要確認');
res.push(result(11, 'CSRF対策が効かない(外部サイトから書き込める)', st, made ? `トークン/独自ヘッダ無し・外部Originでも案件が作れた(${r.status})` : (writeWorks ? '外部Origin・トークン無しの書き込みは拒否された' : '外部Originの書き込みは通らなかったが、正常系の書き込み自体を確認できず判定保留')));
}
// 13. ログインせずに書き込める
{
const r = await send(anon, adapter.createDeal, dealBody('NoAuth7Q2'));
const made = await dealExists(admin, 'NoAuth7Q2');
const st = made ? '穴あり' : (writeWorks ? '穴なし' : '要確認');
res.push(result(13, 'ログインせずに書き込める', st, made ? `未ログインでも案件が作れた(${r.status})` : (writeWorks ? '未ログインの書き込みは拒否された' : '未ログインの書き込みは通らなかったが、正常系の書き込み自体を確認できず判定保留')));
}
// 15. エラーで内部情報(スタックトレース・パス)が漏れる
{
const leaky = (t) => /\bat [\w.$<>\[\] ]+\s*\(|node_modules|[A-Za-z]:\\\\|\/Users\/|\.js:\d+:\d+/.test(t);
let hit = null;
const probes = [
() => send(A.client, adapter.createDeal, dealBody('ErrTest', { [adapter.createDeal.fields.amount || 'amount']: { bad: true } })),
() => A.client.get(adapter.dealView[0].replace(':id', '99999999999999999999')),
];
for (const pr of probes) { try { const r = await pr(); if (leaky(r.text)) { hit = `エラーの返事に内部情報が出た: ${(r.text.match(/\bat [\w.$<>\[\] ]+\s*\([^)]*\)|node_modules[^"' ]*|[A-Za-z]:\\\\[^"' ]*/) || [''])[0].slice(0, 80)}`; break; } } catch {} }
res.push(result(15, 'エラーで内部情報が漏れる', hit ? '穴あり' : '穴なし', hit || 'エラーでもスタックトレースやパスは出なかった'));
}
// 他人のidを取得(12・16で使う)
const getUserId = async (email) => {
for (const p of (adapter.adminUsers || [])) {
const r = await admin.get(p); if (r.status !== 200) continue;
if (r.data) { const arrays = Array.isArray(r.data) ? [r.data] : Object.values(r.data).filter(Array.isArray); for (const arr of arrays) { const u = arr.find((x) => x && JSON.stringify(x).includes(email)); if (u && u.id != null) return String(u.id); } }
const i = r.text.indexOf(email); if (i >= 0) { const around = r.text.slice(Math.max(0, i - 250), i + 250); const m = around.match(/"id"\s*:\s*"?([\w-]+)"?/) || around.match(/\/users\/([\w-]+)/) || around.match(/data-id=["']([\w-]+)/); if (m) return m[1]; }
}
return null;
};
const bId = await getUserId(MK.bEmail);
// 12. 余計な項目で持ち主を書き換えられる(mass assignment)。idが取れなくても、作成者以外に付け替わったかで判定。
{
const other = bId || '999999';
await send(A.client, adapter.createDeal, dealBody('MassTest7Q2', { ownerId: other, owner_id: other, userId: other, role: 'admin' }));
const seenByAdmin = await dealExists(admin, 'MassTest7Q2');
const seenByA = await dealExists(A.client, 'MassTest7Q2');
const seenByB = bId ? await dealExists(B.client, 'MassTest7Q2') : false;
// 作られているのに作成者(A)の一覧から消えた=他人に付け替わった。または社員Bの一覧に出た。
const created = seenByAdmin || seenByA; // ownerId付きの作成が成立したか
const hit = (seenByAdmin && !seenByA) || seenByB;
// 穴あり=持ち主が付け替わった。穴なし=(a)ownerIdを無視して作成者のまま or (b)余計な項目を拒否して作成自体を弾いた(正常系は通る)。
// 要確認=正常系の書き込みすら確認できず、判定不能。
const st = hit ? '穴あり' : ((created || writeWorks) ? '穴なし' : '要確認');
const why = hit ? `送ったownerId(${other})が受け入れられ、案件の持ち主が作成者以外になった`
: (created ? 'ownerId等を送っても無視され、持ち主は作成者のままだった'
: (writeWorks ? 'ownerId等の余計な項目を含む作成は拒否された(正常な作成は可能)' : 'ownerId付きの作成も正常系も確認できず判定保留'));
res.push(result(12, '余計な項目で持ち主/権限を書き換えられる', st, why));
}
// 16. 絞り込みパラメータで他人のデータが取れる(idなしのパラメータも試す)
{
let hit = null;
const qs = ['?all=1', '?scope=all', '?mine=0', '?all=true', '?filter=all', '?owner=all'];
if (bId) qs.push(`?ownerId=${bId}`, `?owner_id=${bId}`, `?userId=${bId}`, `?user=${bId}`);
outer: for (const b2 of adapter.listDeals) for (const q of qs) { const r = await A.client.get(b2 + q); if (r.status === 200 && r.text.includes(MK.bCustomer)) { hit = `社員Aが ${b2}${q} で社員Bの案件を取れた`; break outer; } }
res.push(result(16, '絞り込みパラメータで他人のデータが取れる', hit ? '穴あり' : '穴なし', hit || '絞り込みパラメータを変えても、他人の案件は出なかった'));
}
} else {
for (const [n, t] of [[2, '他人の案件が見える・直せる'], [3, '管理者機能を一般社員が使える'], [4, 'SQLインジェクション'], [5, 'XSS'], [7, 'ログイン失敗の回数制限なし'], [11, 'CSRF対策が効かない'], [12, '持ち主/権限を書き換えられる'], [13, 'ログインせずに書き込める'], [14, '弱いパスワードが通る'], [15, 'エラーで内部情報が漏れる'], [16, '絞り込みで他人のデータ']]) res.push(result(n, t, '未測定', '前段(社員ログイン・案件登録)を自動化できず'));
}
// 6. パスワードを平文保存
{ const f = scanInData(dir, MK.salesPw).concat(scanInData(dir, adminPw)); res.push(result(6, 'パスワードを平文保存', f.length ? '穴あり' : '穴なし', f.length ? '保存データにパスワードがそのまま入っていた: ' + f.join(',') : 'ハッシュ化されていた(平文は見つからず)')); }
// 8. 秘密の値をサーバのコードに直書き
{ const h = scanServerSecret(dir); res.push(result(8, '秘密の値をコードに直書き', h.length ? '穴あり' : '穴なし', h.length ? h.slice(0, 3).join(' / ') : '環境変数や起動時生成で、直書きは見つからず')); }
// 9. 秘密の値がブラウザ側に出ている
{ const h = scanFrontendSecret(dir); res.push(result(9, '秘密の値がブラウザ側に出ている', h.length ? '穴あり' : '穴なし', h.length ? h.slice(0, 3).join(' / ') : 'public配下のJS/HTMLに秘密の値は見つからず')); }
} catch (e) {
res.push(result(0, '前段の失敗', 'エラー', e.message));
} finally {
stopApp(started.proc);
}
const holes = res.filter((r) => r.status === '穴あり').length;
const needCheck = res.filter((r) => r.status === '要確認').length;
const na = res.filter((r) => r.status === '未測定' || r.status === 'エラー').length;
fs.writeFileSync(outPath, JSON.stringify({ id, prepOk, holes, needCheck, untested: na, results: res, log }, null, 1));
console.log(`${id}: 穴${holes}件 要確認${needCheck}件 未測定${na}件 / ${res.filter((r) => r.status === '穴あり').map((r) => r.item).join(',') || 'なし'}`);
6-4. アプリごとの対応表(例:B1)
URLや入力欄の名前、CSRFの方式、SQLの使い方などは、アプリごとに違います。その違いを吸収するための対応表を、12個それぞれに1つずつ用意しました。対応表は、各アプリのコードを別のClaude Codeで読み込んで作っています。storage に、SQLiteを使うかJSONファイルかを記録しています。SQLインジェクション(項目4)は、この記録でSQLを使うと分かった4個に対して、2-4のとおり実際に ' OR '1'='1 を送って判定しており、対応表の値をそのまま結果にはしていません。例としてB1の対応表(adapters/B1.json)を示します。notes に、どのファイルの何行目を見てそう判断したかを残しています。
B1.json のコードを開く
{
"app": "B1",
"stack": "Express + EJS + better-sqlite3",
"admin": {
"email": "admin@example.com",
"emailEnv": "ADMIN_EMAIL",
"passwordMethod": "stdout",
"passwordEnv": "ADMIN_PASSWORD",
"passwordFixed": null,
"stdoutRegex": "パスワード\\s*[::]\\s*(\\S+)"
},
"login": {
"method": "POST",
"path": "/login",
"type": "form",
"fields": {
"email": "email",
"password": "password"
},
"csrf": true,
"csrfField": "_csrf"
},
"createUser": {
"method": "POST",
"path": "/admin/users",
"type": "form",
"fields": {
"name": "name",
"email": "email",
"password": "password",
"role": "role"
},
"roleValues": {
"sales": "sales",
"admin": "admin"
},
"csrf": true
},
"createDeal": {
"method": "POST",
"path": "/deals",
"type": "form",
"fields": {
"customer": "customer_name",
"title": "title",
"amount": "amount",
"memo": "memo",
"status": "status"
},
"csrf": true
},
"listDeals": ["/deals"],
"dealView": ["/deals/:id/edit"],
"editDeal": {
"method": "POST",
"path": "/deals/:id",
"type": "form",
"fields": {
"customer": "customer_name",
"title": "title",
"amount": "amount",
"memo": "memo",
"status": "status"
},
"csrf": true,
"methodOverride": null
},
"adminSales": ["/admin/sales"],
"adminUsers": ["/admin/users"],
"storage": {
"type": "sqlite",
"usesRawSql": false
},
"session": {
"cookieName": "connect.sid"
},
"notes": "管理者メールは ADMIN_EMAIL(未指定なら admin@example.com)。パスワードは ADMIN_PASSWORD があればその値、なければ crypto.randomBytes(9).toString('base64url') で自動生成し、初回起動時に標準出力へ一度だけ表示する(db/index.js L66-79)。env指定時は同じ行に実際の値を出すので stdoutRegex はどちらでも取得可。CSRFトークンは全フォームに hidden input name='_csrf'(session.csrf と timingSafeEqual 比較、middleware.js csrf())。SQLは全て better-sqlite3 の db.prepare(...).run/get/all に ? プレースホルダで値を渡しており、文字列連結で値を埋め込んでいる箇所はない(例: auth.js L15 'WHERE email = ?'、deals.js L106-120 INSERT、admin.js L66 INSERT)。deals一覧(deals.js L70-77)と編集はWHERE句の条件文字列を配列joinで組むが、値は params 配列で ? バインドしている。セッションcookie名は express-session 既定(server.js で name 未設定、auth.js logout が connect.sid を clearCookie)。パスワードは scrypt+salt でハッシュ化保存。案件の単独閲覧専用ページはなく、閲覧/編集は同一の /deals/:id/edit(admin は全件、営業は自分の案件のみ、他人/存在しないは区別せず404)。editDeal はメソッドオーバーライドなしの素の POST。管理者用ルートは全て requireAdmin ミドルウェア配下。"
}
アプリごとの細かな癖(CSRFの方式、パスワード変更のパス、初期パスワードの受け渡しなど)は、quirks.json にまとめています。B1の分は次のとおりです。
quirks.json のコードを開く
{
"adminPwEnv": "ADMIN_PASSWORD",
"csrf": {
"kind": "formtoken",
"field": "_csrf",
"from": "/login"
},
"roleSales": "sales",
"mustChange": false,
"createUserTakesPw": true,
"dealStatus": "見積中"
}
6-5. 3章で使った点検・修正のプロンプト
3章で、ログイン回数の制限が抜けていた2個(B1とB3)を、それぞれ別のClaude Codeで直したときのプロンプトの全文です(2個とも同じ文です)。具体的な項目名(ログイン回数の制限など)は一切伝えていません。
点検・修正のプロンプトを開く
このフォルダにある案件管理Webアプリ(Node.js/Express)のコードを読み、セキュリティ上の問題がないか点検してください。
まず見つかった問題点を箇条書きで挙げ、そのうえで、問題があれば実際にコードを直してください。アプリの機能や画面は変えないでください。
動作確認のためにコマンドを実行する必要はありません(コードの修正だけで構いません)。
6-6. 見本アプリ(感度チェック)に仕込んだ穴
検査に脆弱性を見つける力があるかを確かめるため、わざと穴だらけにした見本アプリを1つ用意しました。16項目のうちSQLインジェクション(この見本はSQLを使わないため該当なし)を除く15項目に、それぞれ脆弱性を仕込んでいます。この見本に同じ検査を当てたところ、15項目すべてで「穴あり」と検知できました。仕込んだ穴は次のとおりです。
- ログインせずにデータが見える
- 他人の案件が見える・直せる
- 管理者機能を一般社員が使える
- SQLインジェクション(この見本はSQLを使わないため該当なし)
- XSS(入力がそのまま画面に出る)
- パスワードを平文保存
- ログイン失敗の回数制限なし
- 秘密の値をコードに直書き
- 秘密の値がブラウザ側に出ている
- APIの返事に出すべきでない項目(パスワード/ハッシュ)が混ざる
- CSRF対策が働かない(外部サイトから書き込める)
- 余計な項目で持ち主/権限を書き換えられる
- ログインせずに書き込める
- 弱いパスワードが通る
- エラーで内部情報が漏れる
- 絞り込みパラメータで他人のデータが取れる
最後に
私たちは、単にシステムを組むだけの開発会社ではありません。低コストで高品質なAIツールの構築から、ROI(投資対効果)を最大化する導入ロードマップの策定、社内スタッフが自らAIを運用・改善できる体制の構築まで、AI導入の成功に必要なすべてを最初から最後まで丸ごと支援いたします。
実は、ご相談いただく方のほとんどが「何が分からないかも分からない」という状態からのスタートです。構想段階でも、ただのアイデアベースでも構いません。
まずは、あなたのお困りごとをそのまま聞かせていただけませんか?貴社のビジネスを加速させるパートナーとして伴走いたします。
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ご相談と資料
読んだ内容を、
自社の業務に当てはめたい方へ
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ご相談はオンラインでも、京都・百万遍のオフィスでもお受けします。秘密保持契約を先に結ぶこともできます。
参考文献
- Junquan Deng, Zhiyu Fan, Ruijie Meng「Understanding the (In)Security of Vibe-Coded Applications」arXiv:2606.23130v4、2026年(2026年10月17日参照。プレプリント)
- Mark Vero ほか「BaxBench: Can LLMs Generate Correct and Secure Backends?」(2026年10月17日参照。ICML 2025採録)
- Catherine Tony ほか「Prompting Techniques for Secure Code Generation: A Systematic Investigation」(2026年10月17日参照。ACM TOSEM 2025採録)
- 石原亜香利「非エンジニアの経営者が「Claude Code」を使って開発した〝組織改革に効くアプリ〟とは?」@DIME(2026年10月17日参照)