Claude Code研修|建材メーカーの未経験5名が業務アプリ6本を内製、始業点検の記録を75%短縮【株式会社タブチ様】

株式会社タブチ様のClaude Code研修 導入事例。研修の流れと成果の図解、本社前の集合写真
TRAINING CASE
プログラミング未経験の社員が、
3週間で業務アプリ6本を内製|Claude Code研修

株式会社タブチ様(鳥取県鳥取市・建材メーカー)で、Claude Code研修を6時間 × 2日間で実施しました。受講したのは営業・事務・経理・製造の5名。全員がプログラミング未経験です。作ったのは、設備の点検表から在庫の管理まで、どれも自分たちが日々の仕事で使うものです。

株式会社タブチ様 金属製の屋根材・外壁材の製造販売 Claude Code研修 6時間 × 2日間・対面実施 受講5名(プログラミング未経験)

設備の始業点検を記録する時間が、75%短くなりました(2026年9月15日時点・田淵社長の見立て)。Excelに1件ずつ打ち込んでいた点検記録を、タブレットで○×をタッチする形に変えたためです。この点検表を作ったのは、2日間の研修を受けた同社の社員でした。営業・事務・経理・製造から集まった5名は、いずれもプログラムを書いた経験がありません。

株式会社タブチ様の鳥取本社前で撮影した集合写真
鳥取市の本社にて。研修はこの本社で2日間行いました。
CASE SUMMARY

課題

社内の問い合わせに答えるチャットボットを作りたい。ただし何から手を付ければよいか分からず、どこに頼めばよいかも判断できませんでした。始業点検はExcelに入力し、成型と配送の予定は張り出しを見に行く運用でした。

内容

6時間 × 2日間・全8コマを本社で対面実施。前半で基礎を押さえ、丸1日を「自分の業務で使うものを作る」演習に充てました。受講者は営業・事務・経理・製造の5名です。

成果

研修から3週間で業務アプリ6本を作成、3本が稼働。設備の始業点検は記録の作業時間が75%減りました(田淵社長の見立て)。

1. 背景・導入前の課題

最初のご相談は、社内の問い合わせに答えるチャットボットを作りたい、という内容でした。業務のマニュアルや規程、これまでためてきた対応の記録が共有フォルダに散らばっていて、必要なときにすぐ出てこない。ただ、何から手を付ければよいかが決められずにいました。

もう一つ、頼む相手を選べないという問題がありました。田淵社長は「AIエージェント」という言葉を目にしていましたが、中身までは分かりません。AIは専門の外にあり、調べてもどの情報を信じてよいかを判断できない。SNSに流れてくる短時間のClaude Code講座は、かえって怪しく感じたそうです。

ご相談をいただくまでにも、いくつか試されていました。複合機のメーカーに紙の資料をAIに読ませる方法を相談し、専用チャットボットの提案も受けています。ChatGPTの使い方を学ぶAI研修には田淵社長と社員が参加し、GoogleのAppSheetを本で学んでアプリを作ったこともありました。

現場の作業は、こうした状態でした。

  • 設備の始業点検:点検の結果を、担当者がExcelに1件ずつ入力していた。
  • 成型と配送の予定:張り出した紙を見に行かないと分からない。
  • 鋼板コイルの切り方:どう切れば無駄が少ないかを、そのつど手で計算していた。
  • Excelの限界:複数人で同時に開けず、並べ替えもしにくい。

この状態を放置すると、点検の記録も予定表も紙とExcelに残り続けます。入力の手間は毎日積み上がり、予定を知りたい人はそのつど張り出しの前まで歩くことになります。外部に開発を頼む道もあります。ただ、作りたいものをどう形にするか、誰に相談すればよいかが決まりませんでした

2. 依頼の経緯と研修概要

株式会社タブチ様は、鳥取市に本社を置く建材メーカーです。1947年の創業で、金属製の屋根材・外壁材を自社で製造しています。折板、嵌合屋根、縦葺屋根、横葺屋根、角波、スパンドレルと、そろえている製品は30種類。製造現場では鋼板のコイルを切って成型しています。県内に中部営業所と米子営業所を持ち、従業員は38名です。2020年10月には経済産業省の「地域未来牽引企業」に選ばれました。

株式会社タブチ様の工場。奥に製造ラインが見える
鳥取本社の工場。ここで鋼板のコイルを切り、屋根材や外壁材に成型しています。

もともとのご相談はチャットボットでしたが、話し合いを重ねたうえで、先に研修を行う順番を弊社からご提案しました。作るかどうかを決める前に、社内の何人かがClaude Codeを自分の手で動かせるようになったほうがよいと考えたためです。自分の業務で試したあとなら、チャットボットが要るのか、Claude Codeで足りるのかを自社で判断できます。

弊社との接点は、山陰合同銀行が開いた「ごうぎんスタートアップフェス」でした。決め手は二つ伺いました。Claude Codeが何をする道具なのかを具体的に説明したうえで提案したのが弊社だけだったこと。そして、出会った場所です。

「銀行は、わけの分からない人は絶対に呼ばない。安心して頼めるという方に入った」

株式会社タブチ 代表取締役 田淵 宏一 様

Claude Codeとは、日本語で書いた指示を読み、ファイルの読み書きからプログラムの作成・実行までを行うAIエージェントです。エンジニアが使う道具として知られていますが、タブチ様ではその手前から始めました。

当初は田淵社長ともう1名の2名で受ける予定でした。人材開発支援助成金を使うために必要な人数を満たすため、5名に広げています。研修を終えた田淵社長の感想は「大人数で良かった」。

研修で目指したのは、自分ひとりのためではなく、複数人が使うものを作れる人を5人つくることです。田淵社長は受講する5名に、会社を代表して受けるのだから、受けていない社員のニーズも探って引き出してほしいと伝えました。ご自身は、ニーズに縛られず自由に作る役に回っています。

対象
株式会社タブチ様(鳥取県鳥取市)/金属製の屋根材・外壁材の製造販売、各種建築資材の販売、板金工事
内容
Claude Code研修(基礎・書類処理・業務アプリの内製・データの分類と権限・社内展開)
受講形式
対面(タブチ様 鳥取本社)/受講5名・営業・事務・経理・製造の担当者/全員がプログラミング未経験
研修期間
6時間 × 2日間(計12時間・全8コマ)/2026年8月27日・28日
演習環境
VS Code + Claude Code。作ったアプリの公開先はVercel、データの保存先はSupabase
講師体制
講師1名・サポート1名の2名体制。京都大学でAI・システム科学を専攻したメンバーを中心とするAI開発チームが設計を担当
助成金
人材開発支援助成金を活用。助成率・要件は企業区分や申請枠によって変わるため、申請できるかどうかの確認から支援
費用
要件に応じて個別見積もり(無料相談あり)

3. カリキュラム(6時間 × 2日間)

カリキュラムは会社ごとに組み立てます。タブチ様の2日間は、前半でAIの基礎とClaude Codeの操作を押さえ、後半は各自が「自分の業務で使うもの」を決めて作る時間に充てました。2日のうち、ほぼ丸1日が演習です。

タブチ様向けに組んだカリキュラム(6時間 × 2日間・全8コマ)
日程扱ったこと狙い
DAY 1
前半
入門と環境構築、指示の出し方受講者全員のPCでClaude Codeを動かす。チャット型のAIとの違いを押さえ、任せたい作業を言葉にする型を身につける
DAY 1
後半
書類とデータの処理、社内に散らばる記録の整理複数のファイルから必要な情報を抜き出して一覧表にする。たまった記録を分類し、あとから探せる形に変える
DAY 2
前半
自分の業務の分解、業務ツールの試作AIに任せる作業と人が判断する作業を分けたうえで、各自が実際に手を動かして作る
DAY 2
後半
データの分類と権限、成果発表と社内展開AIに読ませてよいデータの線引きを自社のルール案にする。作ったものを見せ合い、次に広げる順番を決める

演習の題材は、事前のヒアリングで決めました。普段扱っている書類のうちどれを使えるか、逆にAIに読ませてはいけないデータはどれかを先に確認し、その回答に合わせてコマの中身を組み替えています。

研修中、受講者が行き詰まる場面はほとんどありませんでした。講師とサポートの2名がそばにつき、手が止まったところを一緒に見ていたためです。田淵社長は2日間を「刺激」と振り返ります。

「今回は間違いなく刺激。刺激を受けているから、脳が覚えていて忘れない」

株式会社タブチ 代表取締役 田淵 宏一 様

4. 研修の成果

ここに書いたのは2026年9月15日時点の状況です。研修が終わってから3週間足らずの時点で、田淵社長に伺いました。効率化の数字は田淵社長の見立てで、導入前後の実測値は取材していません。

研修のあとに作られた業務アプリ・ツールは6本。そのうち3本が現場で動いています。

研修後3週間で作られた業務アプリ・ツール(2026年9月15日時点)
作ったもの何をするものか
生産設備 始業点検表設備を使う前の異常確認を、タブレットで○×をタッチして記録する
成型予定管理先々の成型予定を、パソコンの画面で確認する
配送予定管理配送の予定を、パソコンの画面で確認する
時間外勤務管理残業の前に申請し、承認する
鋼板コイル 取り方最適化コイルをどう切ると無駄が少ないかを自動で計算する
在庫外コイルの発注・残コイル管理在庫にないコイルの発注と、使い残したコイルの管理を記録する
6本の業務アプリ・ツールが、仕事のどの工程に入ったか 材料、製造、出荷と進む1本の流れの上に、研修後に作られた6本が置かれている図 コイルの取り方 在庫・残コイル 始業点検表 成型予定 配送予定 材料 鋼板コイル 製造 切る・成型する 出荷 届ける 工程を問わず 時間外勤務
研修のあとに作られた6本を、同社の仕事の流れに置いたものです(名称は上の表を縮めています)。材料の手配から出荷まで、それぞれが自分の業務で使うものを作っています。このうち3本が現場で動いています(2026年9月15日時点)。

BEFORE

  • 始業点検の結果をExcelに1件ずつ入力
  • 成型と配送の予定は張り出しを見に行く
  • コイルの切り方はそのつど手で計算
  • Excelは複数人で同時に開けない
  • 作りたいものはあるが、頼む相手を選べない

AFTER(2026年9月15日時点)

  • 始業点検はタブレットで○×をタッチ。記録の作業時間が75%減り、実施状況も一覧できる
  • 予定はパソコンで確認でき、見に行く移動が要らない
  • コイルの切り方は自動で算出
  • そのほかのアプリは、それぞれの作業が1〜2割ほど効率化
  • 外部に頼む前に、まず自分たちで作ってみる進め方になった
設備の始業点検の記録が、研修の前後でどう変わったか Excelに1件ずつ入力していた記録が、タブレットで丸バツをタッチする形に変わり、記録にかかる時間が75パーセント減ったことを示す図 研修の前 Excelに1件ずつ入力 いま タブレットで○×をタッチ 記録にかかる時間 75%減
設備の始業点検の記録です。研修の前は点検のあとにExcelへ入力する手間が残り、点検が済んでいるかどうかは集計するまで分かりませんでした。75%という数字は2026年9月15日時点の田淵社長の見立てで、導入前後の実測値は取材していません。

変わったのは入力の手間だけではありません。タブレットで入力した時点で記録が残るため、どの設備の点検が済んでいるかを一覧で確認できるようになりました。コイルの切り方を計算するツールについては、社内で使い方の方針を決めています。理屈が分かっていて手でも計算できる人だけが使う、というものです。

うまくいかなかったこともあります。田淵社長がいちばん苦労したと話したのは、研修が終わったあとに出てきたデータの保存先(Supabase)の問題でした。ここは弊社でも手を入れています。

苦労はもう一つあります。作ったあとも「ああしたい、こうしたい」が出てきて、改修に終わりがない。田淵社長はこれを「いい意味の苦労」と呼んでいます。

組織としての変化は、まだ測れる段階にありません。普段の業務でClaudeを使っているのは5名のうち1名で、アプリを作った3名は運用に向けて取り組んでいる途中です。田淵社長は、受講していない社員のニーズを聞き出してアプリを増やす前に、まずは今あるものを磨くと話しています。2026年11月から12月ごろに、あらためて状況を伺う了承をいただいています。

5. 田淵社長に伺ったこと

研修を終えたあとの、田淵社長の言葉です。

「思った以上に難しくなかった。全く知識がない者がやっても、思っている以上のものが作れる」

株式会社タブチ 代表取締役 田淵 宏一 様

同じようにAIに詳しい社員がいない会社にはどうかと伺うと、田淵社長は外部に頼む場合と比べて答えました。同じものを外部の会社に頼めば研修の費用では収まらず、仕様を伝えるやり取りにも時間がかかる。それなら自分たちで作ってみるほうが早い、という見方です。

「理屈は分からなくても、まずはやってください。やってから考えましょう」

「大変さはあるけど、きっとワクワクしてくると思いますよ」

株式会社タブチ 代表取締役 田淵 宏一 様

6. よくある質問

Q. プログラミングの経験がない社員でも受けられますか?
A. 受けられます。タブチ様で受講された5名は営業・事務・経理・製造の担当者で、全員がプログラミング未経験でした。2日間の多くを演習に充て、講師とサポートがそばについて進めます。
Q. 2日間で何ができるようになりますか?
A. タブチ様では、研修中に各自が自分の業務で使うものに取り組み、研修後の3週間で業務アプリ・ツールが6本になりました。ただし到達点は、受講者の業務と作るものによって変わります。研修の前にヒアリングを行い、題材と目標を会社ごとに決めています。
Q. 演習には自社のデータが必要ですか?
A. 必須ではありません。タブチ様では、演習で使ってよい書類やデータと、AIに読ませてはいけないデータを事前に確認したうえで組み立てました。持ち込みが難しい場合は、弊社で用意した題材を使います。
Q. 助成金は使えますか?
A. タブチ様では人材開発支援助成金を利用しました。助成率・要件・申請の期限は企業区分や申請枠によって変わるため、申請できるかどうかの確認から一緒に進めます。書類のご提出を除く手続きは、弊社と提携先で代行します。
Q. 何名から受けられますか?
A. 少人数でも実施できます。タブチ様は当初2名の予定から5名に広げて実施し、研修後の感想は「大人数で良かった」でした。何名で受けるのがよいかは、研修のあと社内にどう広げたいかと合わせてご相談ください。
Q. 遠方でも対面で実施してもらえますか?
A. 実施できます。タブチ様の研修は鳥取市の本社で2日間、弊社から講師とサポートの2名が伺って行いました。
Q. 研修のあと、作ったアプリを自社で動かし続けられますか?
A. タブチ様では、研修後にデータの保存先で手が止まった場面があり、弊社でも手を入れています。現場で使い続けるには、直しながら運用する人が社内に要ります。研修後の伴走が必要かどうかも含めてご相談ください。

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ほかの研修事例

技術解説

作りたいものはあるのに、何から手を付けるか決まらない。

AIに詳しい社員がいない会社でも、社員が自分の業務で使うものを作れるように、2日間のプログラムを組み立てます。カリキュラムと演習の題材は会社ごとに変えます。無料相談を承ります。

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