【ノーコードソリューションズ|AI Weekly vol.4】先週の重要AIニュース5本(米カリフォルニア州がClaudeを半額で全行政に導入ほか)
こんにちは。ノーコードソリューションズの仙入です。先週も、ビジネスに直結するAIのニュースがたくさん出ました。アメリカではカリフォルニア州の行政がAIを正式に採用し、高性能なAIがぐっと安く使えるようになりました。日本でも、AIで在庫管理の手間を6割減らした製造業の実例が出て、製造業の役職者の多くが確かな手応えを口にしています。一つひとつは別々の出来事ですが、並べてみると、AIが一部の詳しい人の道具から、誰もが普通に使う道具へと近づいてきたのを感じます。脅かしたいわけではありません。今から少しずつ触れておけば十分に追いつけますし、むしろ一歩先に立てます。先週の重要な5本を、それぞれ「で、自分はどうすればいいか」まで添えてお届けします。
6月29日、米カリフォルニア州のNewsom知事が、AI企業のAnthropic社と提携を結んだと発表しました。州の全機関に加え、希望する市や郡も、対話型AI「Claude」を通常の半額(50%割引)で使えるようになります。州職員には無料の研修や技術サポートも提供されます。すでに車両管理局(DMV)が住民向けの窓口対応に、医療サービス局が内部の事務作業にClaudeを使い始めており、州レベルの本格導入としては全米最大級です。Newsom知事は「AIは行政の人の仕事を置き換えるものではなく、職員がより速く動き、問題を効果的に解決し、住民により良い成果を届けるのを助けるためのもの」と述べています。
行政がAIを正式採用した意味は小さくありません。慎重なはずの役所が、有料でも導入に踏み切ったのは、それだけ実務で成果が出ると見込んだからです。会社で取り入れるなら、一部の詳しい社員だけの実験で終わらせず、全員が使える環境と研修をセットで用意することが、投資を成果に変える近道になります。働く側にとっても他人事ではありません。「これは自分にしかできない」と思っていた書類作成や情報整理こそ、下書きはAIに任せ、自分は確認と判断に回る。その切り替えができる人から、仕事は軽くなっていきます。行政が先に動いた以上、民間で使わない理由は、もう見つけにくくなっています。
6月30日、Anthropic社が新しいAI「Claude Sonnet 5」を公開し、無料・有料(Pro)プランの標準モデルになりました。ひとつ上の価格帯だったOpus 4.8に近い性能を、大幅に安い料金で提供するのが特徴で、ブラウザやターミナルなどの道具を自分で使いながら、多段階の作業を最後までこなします。導入価格は100万トークンあたり入力2ドル・出力10ドル(8月31日まで)です。あわせて翌7月1日には、輸出規制の関係で19日間止まっていた最上位モデル「Fable 5」が世界で提供を再開しました。米政府が6月30日に規制を解除したことを受けたもので、停止の原因になった不正利用(ジェイルブレイク)を99%以上ブロックする新しい安全機能を備えての復帰です。
「高性能なAIは高い」という常識が、崩れ始めています。少し前まで上位モデルでしか無理だった自律的な作業が、標準モデルの価格でできるようになりました。利用料を理由にAI導入をためらっていた会社は、いま一度コストを見直す価値があります。用途ごとに安いモデルと高性能モデルを使い分ければ、費用を抑えながら任せられる仕事は一気に増えます。私たちが実装の現場で感じるのも同じで、用途を見極めれば標準モデルでも十分にこなせる仕事がぐっと広がりました。個人で使うときも、これまで「AIには難しい」と諦めていた調べものや資料の下ごしらえ、定型のやり取りを、改めて任せてみてください。数か月前の印象のままだと、できることを見誤ります。Fable 5の一時停止と復活は、便利な道具ほど一社・一モデルに頼り切らず、代わりの選択肢も持っておく大切さも教えてくれます。
6月30日、Google社が2つの新しい生成AIを公開しました。ひとつは画像生成の「Nano Banana 2 Lite」で、同社の画像モデルの中で最も速く、最も低コストをうたいます。文章から画像を約4秒で作り、1枚あたり約0.034ドル(数円程度)という安さです。もうひとつは「Gemini Omni Flash」で、作った画像をもとに動画を生成でき、料金は1秒あたり約0.10ドル。編集の指示は、専門知識のいらない普通の言葉で行えます。どちらも、まず開発者向けのプレビューとして提供が始まりました。
画像や動画づくりが「安く・速く・言葉で」できる段階に入ってきました。これまで外注や専用ソフトが必要だった販促画像や短い動画を、社内で手早く試せます。広告やSNS、商品説明にかけていた制作の費用と時間は、大きく減らせる可能性があります。まずは小さな用途から試し、仕上がりの品質と権利面(生成物の扱い)を確かめながら広げるのがおすすめです。ふだんの仕事でも、資料に添える図やイメージ、社内向けの説明動画は、外注に出す前にまず自分でたたき台を作ってみてください。ゼロから作るより、AIの下書きを直すほうが、ずっと速く仕上がります。
7月1日、AI CROSS社が、自社のAI需要予測サービス「Deep Predictor」の導入事例を公表しました。機械部品メーカーの日本トムソン(IKO)の米国子会社IKO Internationalで、在庫の発注業務にこのAIを使ったところ、担当者の作業時間が週3.8時間から1.4時間へ、約63%減りました。年間では約125時間の削減にあたります。過去の受注データなどからAIが需要を予測し、発注のおすすめ量まで示すため、これまで担当者の経験と勘に頼っていた作業を、誰でも同じ品質でこなせるようになりました。
在庫の発注は、多くの製造業や小売業に共通する悩みです。経験者にしかできないうえ、読みを外せば欠品や過剰在庫に直結する、やっかいな仕事です。そこをAIが肩代わりした意味は大きく、属人化していた業務が標準化されれば、担当者の異動や退職があっても回り続ける会社になります。特別な仕組みは要りません。自分が毎週きまって時間を取られている集計や予測こそ、AIに任せられないか一度見直してみてください。大きな成果は派手な使い方からではなく、こうした地道な改善の積み重ねから生まれます。地味でも、確実に効くやり方です。
7月2日、ストックマーク社が、大手製造業で生成AIに関わる役職者208名に行った調査結果を公表しました。生成AIが広まり始めた頃と比べ、約7割が「印象は期待以上だった」と回答。組織の生産性が改善したと感じる人も約7割、成果物の品質が良くなったと感じる人は6割を超えました。さらに、4人に1人(25%)が、生成AIのおかげで仕事以外の時間が増えたと実感しています。海外の大手企業の話に見えがちなAI活用が、日本のものづくりの現場でも、数字となって表れています。
製造業といえば、AI導入には慎重なイメージがあるかもしれません。ところが実際に使った人の多くが期待を上回る手応えを得て、しかも残業が減って自分の時間が増えたと答えています。AIはもう、一部の先進企業だけのものではありません。導入するなら、人減らしの道具ではなく、社員の負担を軽くして本来の仕事に集中してもらう手段と位置づけると、働く側の納得を得ながら進められます。まずは自分の担当で時間を取られている作業をひとつ選び、AIに任せてみる。空いた時間は、より価値の高い仕事や休息に回せます。周りが成果を出し始めている今が、試しどきです。
先週の5本は、それぞれ別々の出来事です。ただ、並べてみると近い方を向いていました。アメリカではカリフォルニア州の行政がAIを正式に採用し、高性能なAIは一段と安くなり、日本でもAIで在庫管理の手間を6割減らした製造業の実例が出て、多くの役職者が手応えを実感しています。AIはもう、一部の詳しい人だけの特別な道具ではなくなりつつあります。差を分けるのは、才能でも予算でもありません。周りが動き出す前に、少しでも早く触れておけるかどうかです。幸い、出遅れを取り戻すのに大がかりな準備はいりません。まずは身近な仕事をひとつ、今週のうちにAIへ任せてみてください。それだけで、見える景色が変わります。もし「自社のどの業務から手をつけるか」で迷ったら、そこは私たちの得意分野です。ノーコードソリューションズは、Claude CodeやDify、自作のChrome拡張を組み合わせて、御社の業務に合ったAIの仕組みづくりを、企画から実装までご一緒します。まずは気軽にご相談ください。
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